雲南省の温泉地 洱源県牛街

中国

(2026年3月訪問)
前回記事の四川省から列車で雲南省大理白族自治州の大理へとやってきました。大理石の名前の由来にもなっている大理は白族文化の中心地ですが、この大理と、同じく雲南省の観光都市である麗江との間には温泉地が複数点在しています。今回はその中でも洱源県の牛街へと向かいました。

私は限られた予定の中で効率的に行動したかったため、旅行会社を通じてドライバー付きの車を貸し切って行動しましたが、大理市街の下関から洱源行きの路線バス、そして洱源(茈碧湖)から牛街行のミニバス(頻発)を乗り継いでアクセスすることも可能です。

牛街は一見すると中国のごくごく普通な田舎町に過ぎないのですが、「温泉民宿」「温泉酒店」といった看板が街中に溢れていることからわかるように、温泉旅館だらけなのです。

メインストリートの角を曲がって路地に入っても温泉旅館が続きます。

辻々には簡易的な観光案内地図が設けられており、そこにもたくさんの温泉旅館がマッピングされています。

温泉旅館や敷地の端では、温泉の白い湯気が上がっていました。おそらく源泉ではなく、貯湯槽か中継槽でしょう。

観光案内図に記されていた裏路地の公園に行ってみました。ここには足湯があったはずですが、訪問時にはお湯が張られておらず、タイルが剥がれて無残な姿になっていました。

この街は温泉資源が豊富らしく、このような温泉のお湯汲み場を見かけました。洗濯や洗浄など生活で使うお湯をここから汲むのでしょう。

街の中心部には広場があり、蔬菜や肉などの生鮮食品、雑感、軽食等を売る露天の店舗が並んでいました。このあたりも中国の田舎ではありきたりな光景ですね。
この広場の一角には、たくさんの洱源(茈碧湖)行ミニバスが列をなしており、列の先頭の車はドアを開けて乗客を待っていました。ミニバスに時刻表のようなものはなく、客がいればその都度動くといった形で運行されています。

メインストリートには、いかにも老舗っぽい佇まいのお店が何軒か見られ、いずれも現役で営業していました。フォトジェニックです。

牛街の市街地には白族の美しい伝統建築が建ち並んでいます。白族の伝統建築といえば大理の古城が有名ですが、大理古城はすっかり観光地化されているため生活の息吹が感じにくいのが残念なところ。一方、牛街はまだ建築様式にまで観光地化の波が及んでいないため、メインストリートから一歩裏路地に入ると、白族の生活が営まれている現役の伝統建築が軒を連ねているのです。
白族の建築は白い外壁に青い瓦、そして「三坊一照壁」や「四合五天井」と呼ばれる構造が特徴として挙げられます。また白い照壁(目隠しになる大きな壁)には水墨画や吉祥図(縁起の良い絵)、画賛、漢詩、吉語の類などが描かれ、門楼や窓枠、軒下等に秀麗且つ緻密な彫刻が施される点も目を惹きます。

細い路地に入って敢えて迷い込みながら、生活の匂いが滲み込んだ伝統建築の集落を散策していると、白族のお爺さんやお婆さんが背負子を背負いながら談笑する光景に遭遇したり、門の左右にお線香を備える場面に出くわしたりと、決して観光地化された老街では得られないような白族の皆さんの日常を目にすることができました。

さて次回の記事では当地で宿泊した温泉宿を紹介します。

次回に続く

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