四日市郊外の住宅地に立地する日帰り入浴専門施設です。外見といい名前といい、センター系のつまらない銭湯なんだろうと半ば期待せずに入ったら、これが良い意味で予想を覆すお湯に出会えてビックリしました。
道路沿いに大きな看板が立っているので、近くに来たらわかりやすい目印になりますね。駐車場も広めです。また最寄のバス停からすぐ目の前なので、公共交通によるアクセスも意外と良好です。温泉施設と言うよりは地域のスポーツ施設や体育館を思わせるような外観です。「天然温泉ジャブ」という名称の後ろに「53」という数字が付されていますが、これは開業当時の源泉温度を示しているのでしょうね。いまでは52.1℃なので1℃ほど下がったようです。
休日に訪問したため館内がとても混雑しており、撮影すると他のお客さんに迷惑が掛かるため、内部の画像はあまりありませんのであしからず。
脱衣所は広々としたつくりですが、ロッカーが縦長で細いため、大きな荷物は収めることが出来ず、使い勝手はあまり良くありません。室内のテレビではプロ野球中継(デーゲーム)の真っ最中、地元のお客さんは中日ドラゴンズの試合の行方に一喜一憂していました。
浴室の奥方壁際に設けられた洗い場にはシャワー付き混合栓がズラリと並んでいます。シャワーの水流が強くてびっくり。備え付けのボディーソープやシャンプーがセットで置かれているのですが、カラン2~3ヶ所につき1組しか用意されていないため、休日などの混雑時にはどうしても不足気味になってしまい、譲り合って使うことになります。
内湯の中央にある浴槽。二つに仕切られ、脱衣所側はあつ湯で他方がぬる湯。ぬる湯槽の方があつ湯槽の倍近い大きさがあり、ジェットバスも設けられています。この画像に写っているのはあつ湯です。あつ湯・ぬる湯とも湯口からふんだんに源泉が注がれ、画像手前に見える切り欠けからザコザコ排湯されています。源泉温度が熱いために消毒された加水されているそうですが、それにしても投入量が豊富なので、その様子を見ているだけでも嬉しくなっちゃいます。あつ湯は実感としては44℃近くはあったかと思います。結構熱いため人気薄。一方ぬる湯は40℃前後の長湯仕様で、どうしてもこちらにお客さんが集中してしまいます。
屋内にはこの他サウナや水風呂・電気風呂などがありました。
こちらは露天。半分近くは屋根に覆われています。郊外丘陵の住宅地似る設けられた露天風呂ですから景色は期待できません。外の風で涼むためにあるようなものです。内湯はふんだんにお湯が注がれていましたが、露天はそれほどの勢いはないようで、浴槽の底から加水と共に投入されているようです。でもちゃんと切り欠けからオーバーフローしていましたよ。
露天は主浴槽よりこちらの子供向け温泉プール(滑り台付き)の方が大きく、どうやら屋外は子供が主役のようです。プールの隣は打たせ湯です。
さてお湯ですが、薄い緑色透明でほぼ無味(若干重曹味)、モールに似た油のような匂いやアンモニア的な匂いが感じられます。東京稲城市の「季乃彩」や町田市多摩境の「いこいの湯」と同系の匂いと表現すると、関東地方の方にはわかっていただけるかも。
湯中には黄色と灰色をミックスしたような色の湯の華がたくさん浮遊しており、お湯に浸かってじっとしていると、体に気泡がビッシリ付着します。アルカリ性単純泉ですが、ナトリウムイオン182mg/kg(95.08mval%)、炭酸水素イオン411.3mg/kg(83.42mval%)、という数値からも分かる通り重曹泉型なので、遊離した炭酸ガスが付着しているのでしょう。また重曹型でアルカリ性でもあるため、ツルスベ感もはっきり得られ、肌触りがとっても気持ちよく、湯上りのスベスベ感やサッパリ感が実に嬉しいところです。
いわゆる大型の温浴施設なので温泉風情は期待できませんが、良質な温泉になかなか出会えない中京圏では珍しく新鮮なお湯を存分に掛け流しているので、温泉ファンならば立ち寄ってみる価値は十分にあるかと思います。
アルカリ性単純温泉 52.1℃ pH8.5 750L/min(動力揚湯) 溶存物質0.69g/kg 成分総計0.69g/kg
近鉄名古屋線・近鉄四日市駅の西乗り場1番より三重交通バスの笹川ジャブ行で終点下車すぐ(駅から終点まで約30分、420円)
三重県四日市市波木町1077-73 地図
0593-22-5111
ホームページ
9:30~23:00(土曜は~23:30、各日とも受付は22:30まで) 無休
600円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★
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