(2024年8月訪問)
前回記事で取り上げた群馬県の丸沼高原から、その高原名の由来となっている丸沼へ移動しました。山々に囲まれた静かな湖沼でとても美しい環境です。湖畔には「日本観光地百選湖沼の部 第一位」と書かれた看板が立っているのですが、一位に選ばれたのは昭和28年(1953年)らしく、いまから72年も前のことですから、昔取った杵柄にも程がありますね。とはいえ現在でも良い環境であることには違いありません。
この日はあいにくの天気でしたが、それでも静寂に包まれたこの湖畔に佇んでいると気持ちが落ち着きます。標高1430メートルですので避暑するにも最適ですね。奥の方ではボートに乗った釣り人がルアーフィッシングを楽しんでいらっしゃいました。
さて、その湖畔に佇む一軒宿「環湖荘」では温泉のお風呂に日帰り入浴することができるので、ちょっと立ち寄ってみることにしました。
荘厳な雰囲気を放つ立派な建物です。建物のみならず接客も素晴らしく、玄関で靴を脱ぎ、フロントで日帰り入浴をお願いしますと、スタッフの方がお風呂の前まで案内してくださいました。
館内の浴場は2ヶ所あるのですが離れ離れになっているため、男女入れ替え制で使い分けられています。お昼過ぎから夜にかけては館内の奥にある名物「ニジマス風呂」に男湯の暖簾が掛かり、一方、受付に近い方の「姫マス風呂」が女湯になります。今回私は「ニジマス風呂」へ案内されました。
ちょうど私は利用したのが三連休の中日で且つ宿泊のチェックイン時間だったため、入浴客が途切れず撮影ができませんでした。このため浴室内の画像は公式サイトから借用しております。
「ニジマス風呂」の更衣室は広くて綺麗に維持管理されているため、気持ち良く使えました。高冷地なので冷房はありませんが、扇風機は用意されており、ダイヤル設定式の貴重品ロッカーも設置されています。またドライヤーの他に各種アメニティー類も揃っています。
お風呂は内湯のみで露天はありませんが、三角形の天井はかなり高く、外光が降り注ぐ大きな窓から周囲の景色が見られますので、屋内にもかかわらず開放的な空間が生み出されています。洗い場は計4ヶ所に分かれて配置され、それぞれに3つずつシャワー付きカランが取り付けられています。
そんな浴室の中央に大きな浴槽が据えられ、浴槽の真ん中に置かれたニジマスの造形から大きな湯船へお湯が注がれています。なるほど、このニジマスの造形が浴場名の由来なのかと思いきや、白いタイルの壁には大きな水槽が2つ埋め込まれており、それぞれでニジマスが飼われているのです。つまり、水槽で泳ぐニジマスたちを眺めながら、ニジマスの湯口より注がれる温泉に浸かることができるという、まさにニジマス尽くしのお風呂なんですね。恐れ入りました。
こちらの温泉は無色透明無味無臭で、癖が無くあっさりとしたお湯です。館内表示によれば加温加水循環消毒が無い完全かけ流しの湯使い。気持ち良く清らかなお湯は何度入っても飽きが来ず、どのような方にも受け入れられる良いお湯です。
なお今回入った「ニジマス風呂」や、受付近くにある「姫マス風呂」の他、予約不要の貸切風呂「みずばしょう」と「しゃくなげ」があり、その2室は湯加減が異なるそうです。訪問時はたまたま、ぬるい方の「みずばしょう」が空いていたので、ちょっと覗いてみました。
カランひとつに小さな浴槽1つという構成で、こちらにもちゃんと温泉が掛け流されています。誰にも邪魔されずゆったり湯浴みしたい時には良いですね。
丸沼温泉(1号泉・2号泉の混合泉)
単純温泉 47.0℃ pH7.2 蒸発残留物0.81g/kg 成分総計0.91g/kg
Na+:136mg, Ca++:94.3mg,
Cl-:93.6mg, SO4–:282mg, HCO3-:149mg,
H2SiO3:117mg, CO2:15.4mg,
(平成18年6月2日)
加水加温循環消毒なし
群馬県利根郡片品村東小川4658-7
0278-58-2002
ホームページ
日帰り入浴については施設へお問い合わせください。
参考までに私が利用した日の日帰り入浴受付時間は15:00~20:00で、料金は1000円でした。
私の好み:★★+0.5
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