(2024年8月訪問)
信州の車山高原で避暑しつつトレッキングを楽しんだ夏の某日。その晩に宿泊したホテルには温泉が無いため、最寄りの温泉入浴施設「音無の湯」へ移動して、大きなお風呂でその日の汗を流しました。茅野から白樺湖方面へ伸びる国道152号(大門街道)沿いに立地しており、広い駐車場を擁し、日帰り温泉のほかレストランやお豆腐屋さんなどもありますので、いわゆる観光需要を目的としたドライブインと言ってよいかと思います。お盆休みの夕方に利用しましたので、場内は家族連れで大変に賑わっていました。
今回は温泉しか利用していませんので、当記事では温泉以外のレストランやお豆腐屋さんなどについて触れません。ご了承ください。
温泉用の玄関から館内に入って靴を脱ぎ、券売機で料金を支払い、バー回転式のゲートに券のQRコードを読み取らせて入場します。そのゲートから階段を下り、細い廊下を進んで右手にある休憩室などを過ぎると、その先に男女別浴場の暖簾が下がっています。両浴場入口にはコインロッカー(100円リターン式)が設置されているのですが、数が限られているので、券売機付近には「貴重品は車の中へ」という張り紙があり、また入場時にもスタッフの方がこの旨を口頭で呼びかけていらっしゃいました。
内湯の洗い場は施設規模の割にシャワーが少なく、計6ヶ所しかないため、私が利用した時のように混雑時には洗い場の空き待ちが発生してしまいます。大きな窓の下に据えられた内湯の浴槽はタイル張りで、ちょっと熱めの湯加減に設定されており、中ではジェットバスが稼働しています。館内表示によれば湯使いは加温循環ろ過消毒だそうですが、消毒臭はさほど気になりませんでした。
内湯から屋外に出て、細長い通路を歩いた先にあるのが露天風呂。木立の中に作られた心地よい環境の露天で、主浴槽となる岩風呂の他、桶風呂が2つ据えられ、岩風呂から更に階段を下ったところには、渓流を眺めながら火照った体をクールダウンするベンチも用意されています。岩風呂には屋根が掛かっているので多少の雨なら凌げるでしょうし、落ち葉の混入も多少は防げそうです。15人ほどのキャパシティを擁する岩風呂は(館内表示によれば)かけ流しの湯使いで、私の利用時にも湯口から常時お湯が注がれていましたが、そのお湯が湯船からオーバーフローすることはなく、湯尻から排水溝へ直接排出されていました。いたずらに床へ溢れさせないことで利用者のスリップ(転倒)を防いでいるのかもしれません。
お湯は無色透明無臭で、アルカリ性単純泉によくある微収斂が僅かに感じられます。なお内湯・露天ともに消毒が行われているそうです。お湯に入った際の浴感はサラスベといったところでしょうか。これといった印象に残るような特徴は無いように思われますが、それゆえに万人受けする使い勝手の良いお湯であるとも言えましょう。木立や渓流に吹く風を感じながら入る露天風呂はなかなか気持ち良く、お風呂に入ったり出たりを繰り返しながら、のんびり寛がせていただきました。
このエリアでは白樺湖にあった茅野市営「すずらんの湯」が閉鎖されてしまったため、車山高原や付近の山域でトレッキングした際に大きなお風呂で汗を流したければ、今回紹介した「音無の湯」が第一選択になるのではないかと思います。
アルカリ性単純温泉 47.8℃ pH8.5 湧出量記載なし(掘削動力揚湯) 溶存物質466.1mg/kg 成分総計466.8mg/kg
Na+:100.1mg(91.80mval%),
HCO3-:265.3mg(89.65mval%),
H2SiO3:71.1mg,
(令和2年2月21日)
加水無し
加温あり(入浴に適した温度を保つため。貯湯槽を有するため衛生管理の目的で)
内湯は循環あり
塩素系薬剤使用あり
長野県茅野市北山2977−1
0266-77-3939
ホームページ
11:00~20:00 (受付終了19:00) 火曜・水曜定休
800円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★
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