四日市市の郊外にある内山温泉(共同浴場)を利用してきました。内山温泉には共同浴場とゴルフ場内の浴場以外に入浴施設は存在していないかと思われます(間違っていたらゴメンなさい)。場所としては四日市の里ゴルフクラブ(旧Jゴルフ四日市クラブ)の南側にあり、辺りには丘陵の長閑な農村集落が広がっています。
隣接する公民館の前には「利用券販売所」の看板が立っていましたが、私が訪問した際には番台のおばちゃんが入口前のベンチに腰掛けながら近所の方とお喋りしており、そのおばちゃんに直接お金を手渡しましたので、券を購入することはありませんでした。利用券っていわゆる回数券みたいなものを指しているのかもしれませんね。
玄関を入ってすぐのところに小さな窓口の番台が設けられていますので、普段はこちらへ支払うんだと思います。
脱衣室は共同浴場らしい飾り気のない造りですが、限られた空間の中で流し台が2つ設置されていたり、また扇風機が2台(床置きと壁掛けが各1台)取り付けてられていたりと、なかなか使いやすい室内になっていました。また荷物&衣類用の棚と並んで常連さんのお風呂道具を置いておくための専用棚もくくりつけられていました。
男女別の浴室には4~5人サイズの浴槽がひとつ据えられており、室内は青色系のタイル貼りで、縦に細長い窓から浴槽へ光が降り注いでいます。
洗い場は左右非対称に分かれており、シャワーが無いスパウトのみの混合水栓が計7基設置されています。
縦長のガラス窓の間に突き出ている蛇口からはぬるめの源泉が浴槽へ落とされている他、槽の左隅には水道と熱めのお湯が出てくるバルブがひとつずつあり、お湯の方はホースが伸びて浴槽の底でお湯を吐出していました。分析表によれば源泉温度は46℃だそうですから、前者は加水された源泉で、後者は源泉のままか或いは加温されたものかと思われます。なお前者には「飲めません 飲用としての検査は受けておりません」という注意書きが貼られています。
浴槽内に循環用の吸引口などは見当たらず、お湯はしっかり浴槽から溢れ出ていましたので、加温加水に関しては不明ですが、少なくとも放流式の湯使いであることは間違いないかと思います。、
お湯は薄い黄色の透明で、重曹味とアルカリ泉的な微収斂、そして畑の土のような匂いが感じられます。分析表には「硫化水素臭」と記されていますが、残念ながらそのような知覚は得られませんでした。また、湯中には気泡が多く見られ、湯面にはそれらによる白い膜が浮いていましたが、いざ入浴してみると肌への付着は弱く、うっすらと泡がつく程度でした。しかしながらサラサラスベスベの浴感がはっきりしており、入浴中には軽ろやか且つ滑らかな感触に包まれ、湯上りはサッパリ爽快でした。こんなお湯を日常的に利用できる地域の方が羨ましいなぁ…。
ちなみに当浴場にて掲示されている温泉分析表には、分析申請者として東京中央区の株式会社ジェイゴルフ(※)と記載されており、実際に源泉は隣接しているゴルフ場の敷地内にあって、そこから引湯しているんだそうです。ゴルフ場は2009年にジェイゴルフからアコーディアゴルフに売却されていますから(翌年にゴルフ場名称変更)、現在源泉を所有しているのはアコーディアゴルフということになりますね。
浴場へ入るときには地元の方々から「ようこそいらっしゃいました」と笑顔で挨拶され、退館時には「また来てくださいね」と声をかけてくださいました。地域の方々の温かい心が嬉しい、とってもほのぼのとしたお風呂でした。
(※ 旧安田財閥系の大手不動産会社である東京建物の完全子会社)
アルカリ性単純温泉 46.3℃ pH8.5 250L/min(動力揚湯) 溶存物質0.43g/kg 成分総計0.43g/kg
Na+:119.2mg(94.87mval%),
HCO3-:193.4mg(59.81mval%), CO3–:58.2mg(36.60mval%),
H2SiO3:49.3mg, CO2:0.1mg,
三重県四日市市内山
(場所の詳細は特定は控えさせていただきます)
16:00~21:00(受付20:30まで) 毎週月曜・火曜定休
200円
備品類なし
私の好み:★★★
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