湯ノ岱駅の切符

北海道

今回の記事に温泉は登場しませんので悪しからず。

 
先日仕事をサボって「北東北・函館フリー乗車券」で道南の温泉を巡ったのですが、その際に立ち寄った江差線の湯ノ岱駅で久しぶりに目にする切符を入手しました。

 
この日は上ノ国駅から木古内行4175Dに乗車、湯ノ岱駅へ定刻通りに到着。駅では私一人が降りただけでした。
こんな豪雪なのに定時運行なんですから雪国の鉄道は逞しいもんです。画像には2人の男性が小さく写っていますが、一人は列車の運転士で、もう一人は駅員さん。江差~湯ノ岱はスタフ閉塞なので、通票を手渡しているところです。列車は定時の10:58に出発。駅員さんは雪降る中、直立不動で車両の姿が見えなくなるまで列車を見守っていました。

 
さてこの湯ノ岱駅は、硬券の入場券や軟券常備券・料金補充券を発行してくれる今どき珍しい駅として鉄道切符蒐集家ではかなり有名なんだそうです。これは旅の記念になるぞ…。たしかにみどりの窓口はないものの、ちゃんと出札窓口は開いていましたので、駅員氏に「特急の自由席券は買えますか?」と訊いてみたところ、けんもほろろに「ダメ」との返答。私がこの駅を降りた目的は湯ノ岱温泉「上の国町・国民温泉センター」に行くことでして、キップはついでに買えたらいいな、程度の意識でしたから、まぁダメでも仕方ないやと落胆することもなく、さっさと温泉へと歩き出そうとしたら、「木古内~函館だったらいいよ」とのこと。ちょうど木古内→函館の自由席特急券が欲しかったところなので、これ幸いと発券してもらうことにしました。ただこの時は除雪車を動かすための業務が忙しいので、手続きは温泉から帰ってきてから改めてお願いすることとなりました。

(湯ノ岱温泉「上の国町・国民温泉センター」については、また後日レポートします)



(↑画像クリックで拡大)
これがその湯ノ岱駅で発行された料金補充券による「木古内→函館の自由席特急券」です。手書きの切符って味があっていいですね。事務管コードもちゃんと記入されています。駅員さんも実に手慣れた様子でさらさらと記入していました。


(↑画像クリックで拡大)
ついでに入場券も購入。地方の中小私鉄ならば硬券が結構現役だったりしますが、JRでは今やかなり珍しいのではないかしら(北海道では意外と残っているらしいですが)。
この入場券、なんだかちょっと斜めに印刷されている気がします。日付はダッチングではなく、文房具の日付スタンプでした。

コメント

  1. ekimaeryokan より:

    始めまして
    K-I様
    初めてコメントさせていただきます。
    ekimaeryokanと申します。

    素晴らしい温泉レポートの数々、湯巡り計画の参考に勉強させていただいております。
    先般の東北の元旅館の温泉の情報を確認させていただき無事訪問することができました。厚く御礼申し上げます。
    風情、お湯ともすばらしく、応対していただいたオーナ様にも親切にしていただき思い出に残る一湯となりました。

    今後益々のご発展をお祈り申し上げます。

    追伸
    湯ノ岱に硬券健在でしたか。。存じませんでした。
    先般江差線に乗車する機会があったのですが惜しいことをしました。

  2. K-I より:

    こんにちは
    ekimaeryokan様
    はじめまして。ささやかながら温泉巡りのお役に立てているようで、この上なく幸いです(^^)

    >東北の元旅館の温泉
    あそこのことですよね。私も本当に素晴らしい温泉だと思っています。印象の強く残る良い温泉ほど、他の人には知られたくないものですね。知る人ぞ知る温泉だからこそ、良質が保てるのかもしれません。いつまでも残ってほしいと希っています。

    >湯ノ岱
    はい、硬券健在でした。でも日付がダッチングではなくて、事務用ゴムスタンプだったのがちょっと残念ですが…。料補に関しても、上からの指示があるらしく、木古内~函館の自由席しか発売できないようです。以前は青春18の赤券など、いろいろと入手できた駅でしたが、今となっては過去の話となってしまったようです。
    北海道新幹線が開通したらこの区間は廃止されちゃうでしょうから、入手は今のうちですね。尤も、近い将来の廃止がほぼ確定されている江差線の信号設備が今後更新されるはずもなく、それまではスタフ交換要員として駅員さんが必ず配置されるわけですから、廃止の日まで一定の硬券や常備券は安泰なのかもしれません。

    なにはともあれ、今後ともよろしくお願いします。いろいろとご教示ください。

  3. K-I より:

    一部区間廃止決定
    ついに来るべき日が決まりました。
    http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2013/130426-1.pdf
    平成26年5月12日に木古内~江差間が廃止されるそうです。

  4. しーさん より:

    Unknown
    >一部区間廃止決定
    さびしいですよね~。とうとう来てしまいましたか。
    どうでもいいことですが今、私の頭の中には北原ミレイの「北海挽歌」がグルグル回っています(笑)

    北海道の廃止路線と言えば沢山ありますが、その中でも天北線や湧網線などからの車窓は想い出深く、出来ることならもう一度、乗ってみたい路線です。

  5. K-I より:

    Unknown
    しーさんさん、こんばんは。
    >「北海挽歌」
    オンボロロ♪ 江差線でしたら上ノ国~江差間の車窓がちょうど歌に合いそうですね。江差もかつてはニシンで賑わっていた街ですし…。

    北海道の廃止路線はどこも風光明媚な区間が多いですね。美しい車窓が延々続くということは、それだけ人口(利用者)が少ない場所でもあるわけで、廃止されちゃうのは仕方ないことなのかと思いますが、私が持っている国鉄終焉時の時刻表の路線図を見ると、当時の北海道には本当に多くの路線があったことに驚かされます。

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