鳥取市内の路線バスで宝喜温泉館の広告を見つけたので、行ってみることにしました。
駅から路線バスを利用できますが、列車の到着時刻とバスの時間が合わなかったので、歩いていくことにしました。
県道182号線を鹿野方面へひたすら南下します。田んぼが広がる長閑な景色の中を歩くこと約30分で到着。途中の電柱には広告看板も貼られ、現地までの距離が記されているので便利。
県道沿いのわかりやすい立地です。
広い敷地内にはミネラルウォーターの工場も併設。湯屋は平屋でゆとりのある大きな建物です。
温泉スタンドも設置。きっと湧出量が豊富なんでしょう。
下駄箱のカギと引き換えに脱衣所のロッカーキーを受け取ります。
脱衣所は明るくて清潔的で綺麗です。
ロビーや脱衣所には、源泉100%をアピールする張り紙があちこちに張られ、そればかりか館内放送でも同様の文言が自動再生でスピーカーから流れていました。よほど自慢したいんでしょうね。この施設では湯使いに関して
・沸かさない
・循環風呂にしない
・水をさしてうめない
をキャッチフレーズにしているんだそうで、その姿勢はとっても立派です。
それでは、ご自慢のお湯がどれだけ素晴らしいのか期待に胸を膨らませながらお風呂に入ってみましょう。
浴室も広さ高さともにゆとりのある造りです。
カランはシャワー付き混合栓が11基、出てくるお湯は源泉使用です。
内湯の主浴槽。湯口からふんだんに源泉が投入されています。溢れ出たお湯は洗い場へは行かず、窓際の幅1m程の排水溝へ落ちるようになっています。捨てられるお湯の量も実に豊富で、つい嬉しくなっちゃいます。
なお主浴槽の隣には水風呂が設けられていました。
浴室の脱衣所入口付近には、寝湯&バイブラバスの槽が据えつけられています。こちらもお湯が沢山オーバーフローしています。特にこちらは湯温設定がぬるめで長湯にもってこい。ぬる湯のバイブラバスがめちゃくちゃ気持ちよいことを私はここで初めて知りました。
浴室の隣には、やはり室内ですが大きな温泉プールがデンと据えられ、その奥のプールサイドには打たせ湯が2本設けられています。いずれも源泉使用のようで、打たせ湯から投入されたお湯はプールへと流れ込み、プールサイドからしっかりオーバーフローしていました。
温泉浴場に付帯しているプールだからといって甘く見ちゃいけません。結構大きくて、壁キックしなくても平泳ぎで7掻きできました。このプールでも源泉掛け流しが出来るのですから、施設全体の源泉供給量は半端じゃなさそうです。
さてそのお湯ですが、見た目は無色透明ですが、主浴槽の隣にある水風呂と比べると、温泉水の方が若干黄色っぽい色を帯びているのが明らかにわかります。ほぼ無味ですが、口に含むとアルカリ泉にありがちなわずかな口腔の収斂が感じられます。また微かですが金気の味&匂いも感じられました。重曹型のアル単だからか、幾分弱いながらも明瞭なスベスベ感が得られます。どの浴槽に入っても感じられるのがお湯の鮮度の良さ。ちっともお湯の鈍りを感じさせないのはさすがです。
図体だけデカくて肝心のお湯は大したことの無い施設が多い中で、こちらは源泉の豊富な湧出を積極的に活用しており、しかもお風呂としての使い勝手も良好。山陰地方の温泉施設はお湯が良いところほど施設が小さく、逆に大きな施設はお湯がいまひとつ、という傾向があるので、規模と湯使いの良さを両立できている点では、とても貴重な存在では無いでしょうか。
宝喜温泉
弱アルカリ性単純温泉 47.0℃ 溶存物質0.601g/kg 成分総計0.601g/kg
JR山陰本線・宝木駅より徒歩25分(約2km)
あるいは宝木駅より日の丸バスの宝木・上光線(鹿野・河内方面行)に乗って下光バス停で下車、徒歩5分(バス停は県道バイパスから離れた在地の旧道にあるため、宝木駅方向へ旧道を若干戻る)
鳥取県鳥取市気高町下光元690 地図
0857-82-6010
ホームページ
10:30~22:00(受付は21:30まで) 第3水曜定休
420円
ロッカー・ドライヤーあり、石鹸・シャンプー類は販売
私の好み:★★★
コメント