あつみ温泉 下の湯

山形県

 
年末年始のお休みに青春18きっぷを使って羽越本線を新潟方面へ向かっていた某日、列車の乗り継ぎの都合で中途半端に時間が余ったため、あつみ温泉で温泉をハシゴしてその時間を潰すことにしました。駅から路線バスに乗って、まずはじめに訪れたのは共同浴場の「下の湯」。裏路地でややわかりにくい立地ですが、それゆえ生活への密着感がとてもよく醸し出されている浴場であります。個人的には4年ぶりの再訪、久しぶりのあつみの湯にワクワクしながら男湯の戸を開けました。

 
湯気で曇ったガラスのサッシの向こうに浴室が見える脱衣室。
備品としては棚など基本的なものがあるばかりですが、室内の壁には、湯仲間の一覧、カレンダー、交通標語、利用方法、水道代値上げにつき節水に協力を…などなど、地域住民へのお知らせがいろいろと掲示されており、生活臭がぷんぷんと漂っていました。


室内の一角に括り付けられている協力金箱へ200円を投入。

 
全面タイル貼りの浴室の中央には、ワインレッドの石材で縁取られた小判型の浴槽がひとつ据えられており、その大きさは3~4人サイズといったところでしょうか。湯仲間の皆さんのおかげで綺麗にお手入れされており、明るくて清潔感に満ちていました。室内の水栓は水道蛇口が4つあるだけですので、桶で湯船からお湯を直接汲んで掛け湯することになります。


浴槽の縁には加水用の水道蛇口が立ち上がっているのですが、その真下には源泉投入口の穴があいていて、そこから熱いお湯が供給されています。その穴を遡ってゆくと浴室右隅に設けられている湯溜まりの枡にたどり着きました。この枡の穴を塩ビのパイプで被せたり抜いたりすることで源泉投入量を調整し、以て湯船の湯加減をコントロールすることができるのです。つまりこのお風呂では加水とお湯の流量調整という2通りの方法によって湯温を調整しているわけですね。

お湯は集中管理している混合源泉を使用しており、無色澄明でほぼ無臭、うすい塩味を帯びています。湯中では濃淡のある茶色で薄い浮遊物が舞っていました。私と入れ違いに退出した先客がたっぷり加水してくれたので、私は自分で湯加減調整することなくそのまま利用することができましたが、以前入浴した際にはかなり熱かったために自分で加水した記憶があります。
地元の生活感に包まれながら綺麗なお風呂で掛け流しのお風呂に入れるのが嬉しいですね。

5号源泉・6号源泉・7号源泉
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉 56.5℃ pH7.3 蒸発残留物2360mg/kg 溶存物質2312mg/kg
Na+:636.2mg, Ca++:174.1mg,
Cl-:876.3mg, SO4–:407.9mg,
H2SiO3:8.4mg,

JR羽越本線・あつみ温泉駅よりあつみ交通の路線バスで「荘内銀行」バス停下車、徒歩2分
(時刻などの検索は庄内交通HPを参照)
山形県鶴岡市湯温海
あつみ観光協会HP

6:00~23:00(9:30~12:00は清掃)
200円
備品類なし

私の好み:★★

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