(2026年3月訪問)
今回から中国の温泉を連続して取り上げます。日本の約25倍の広大な領土を有する中国にも各地に温泉が分布しています。といっても日本と同じで温泉資源がある地域には偏りがあり、北京や上海などには無いものの、拙ブログでも以前取り上げた広東省から福建省にかけての一帯、そして四川省や雲南省は温泉地が多く点在するエリアのひとつです。そんな中でも今回取り上げる螺髻九十九里温泉は、日本語で書かれたメディアとして(Trip.comの記事以外では)初登場ではないかと思われます。この温泉には皆さんにも是非行っていただきたいので、拙ブログでは久しぶりにアクセスから紹介してまいります。
まずは四川省の成都南駅から高速鉄道に乗って西昌西駅へ向かいます。私は中国国鉄のアプリ「鉄路12306」をダウンロードして利用者登録を済ませているので、とても簡単に列車を予約できますが、中国の鉄道に関してはアプリを利用しなくても、中国関係の旅行予約をほぼ寡占しているTrip.comから予約すれば問題ありません。昔は駅や街角の鉄道取扱窓口で長い行列に並び、不愛想な係員相手に乗りたい列車を告げて予約を試みるも、けんもほろろに「没有(ないよ)」と突き返され、後や脇からの割り込みを阻止しながら予め調べておいた第二や第三候補の列車を強めに主張することで、ようやく切符を入手することができましたが、今やそんな苦労をすることなく、予約や変更・キャンセルもスマホ一つで容易に手続きできます。中国の鉄道チケットが容易に予約できるようになったのは、日本よりはるかに進んでいる中国社会のデジタル化はもちろんのこと、中国全土の鉄道網が拡充して運行本数(輸送力)が増加したことも大きな理由でしょう。
さて今回の出発駅である成都南駅は、同じ成都でも空港かと見まがうほど広大な高速鉄道専用の成都東駅に比べるとやや小ぶりで、従来の鉄道ターミナル駅といった規模感ですが、それでも日本の鉄道駅とは異なり、長距離列車の発着駅に相応しい重厚な雰囲気を放っています。
私が乗車したのは成都南8:00発の西昌西行C57列車。成都南を出発したら終点の西昌西まで約3時間ノンストップで走り続けるちょっと変わった列車です。私は1等車を利用しましたが、朝早くしかも途中駅に停車しない列車だからか、1等車の乗客は私だけでした。おかげさまでこの上なく静粛な環境が保たれ、座席も大きくてリラックスでき、ドリンクやお菓子のサービスもあって、非常に快適でした。しかも安いんですからありがたい。
定刻の10:55に西昌西駅へ到着しました。西昌は涼山彝(イ)族自治州の中心都市であり、駅など公的施設の案内表示には中国語や英語の他、彝(イ)文字による表記も見られます。
駅から出たら、目の前にあるバス乗り場から旅游客運中心行の路線バスに乗車します。
中国旅行をする際には、アリペイ(支付宝)かウィーチャット(微信)のいずれか(もしくは両方)をダウンロードしないと不自由極まりありませんので、ここから先はこれらのアプリが使えることを前提に話を進めてまいりますが、両アプリ内の公共交通料金支払いプログラムでは、ちゃんと西昌の路線バスも対応していますので、アプリで西昌の路線バスのQRコードを表示して乗車しましょう。
西昌の旅游客運中心(バスターミナル)に到着しました。ここから更に普格行のバスへ乗り換えます。まずは窓口でバスのチケットを購入。
普格行のバスは2種類あり、1つは一般的な乗り合いバス(画像の白いバス)。もう1つは乗り合い乗用車(画像の黒いバン)です。いずれも定刻に出発し、途中の停留所で乗客が乗降を繰り返しながら目的地へ向かうことは同じなのですが、当然前者の方が料金は安く、後者は乗り心地がゆったりしていて旅行会社を通じて予約することも可能です。私は後者を選択しました。黒い車はバスターミナルを出発後、街中で数人の客を拾い、邛海という湖を左に眺めながら国道G248号を南下していきます。
西昌を出発する前、運転手さんに今回の目的地へ行きたいと告げたところ、1時間20分ほど乗り続けた地点で降ろされ、赤く乾いた土地が広がる駐車場の奥の方へ行きなさい、と指示されました。どうやらここは目的地である温泉の利用客専用駐車場のようです。
指示された方へ歩いてゆくと、無料送迎車の乗車ポイントがあり、黒いマイクロバスが待機していました。ここから先の道は一般車の乗り入れができないため、自家用車で来た温泉利用者はここで車を停め、送迎車に乗り換えるわけです。温泉利用者は無料で利用できますので、私もこのマイクロバスに乗り込みました。
そのマイクロバスで温泉まで乗せてくれるのかと思いきや、途中で降ろされてしまいました。状況が分からず他のお客さんが歩いてゆく方へ私もついてゆくと、大きな亭の下へ導かれ、どんどん進んだらチケット売り場がありました。私は事前に旅行エージェントを通じてチケット(QRコード)をスマホにダウンロードしておいたので、ここで購入することはありませんでしたが、事前購入していなければここで200元(朝や夕方限定チケットは140元)を支払います。
チケット売り場の先に回転式のゲートがあり、チケットのQRコードを読み込ませてゲートを通過すると、その先には先程と別の黒いマイクロバスが止まっていますので、それに乗り込んで温泉へ向かいます。
マイクロバスはクネクネ曲がる山道をグングン登って行きます。乗車時間は10分程でしょうか。
バスから降りると、その先には飛び石状のアプローチがあり、池に落ちないよう石を跨ぎながら施設へ向かいました。この光景を見た昭和世代の私は、瞬時に「風雲たけし城」の「キノコでポン」を連想してしまったのですが、「キノコでポン」みたいに飛び石が罠で池に沈むようなことはありませんのでご心配なく。でもここの設計思想にはバリアフリーという発想が全く無いのでしょうね。
現地までのアプローチを細かに書いていたら、それだけで文量が多くなってしまいました。次回記事では温泉のお風呂等についてご紹介します。
次回に続く。

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