中標津温泉 北ホテル チロロの湯

北海道

 
中標津には温泉浴場を併設したホテルが数軒営業していますが、今回はその中のひとつである「北ホテル」にて一泊しました。拙ブログでは初登場ですが、個人的には4年ぶりの再訪です。幹線道路沿いにあり、大きな看板も立っているので、どなたも迷うこと無く辿り着けるでしょう。また隣にはセイコーマート(コンビニ)もあるので、とっても便利です。


客室はごくごく普通のビジネスホテルそのもので、特筆すべき点はありませんが、室内は綺麗に清掃されていますし、ユニットバス・テレビ・冷蔵庫・ドライヤー・ポットなど、ひと通りの備品類は揃っています。またLANやリセッシュなど嬉しいものも利用できますので、快適に一晩過ごすことができました。

 
エレベータホールには宿泊客用の備品が並んでおり、備え付けの浴衣だとサイズが合わないお客さんはこちらからお好みのサイズをチョイスすればOKです。また部屋に持ち込める加湿器やアイロンなども用意されている他、コーヒーサービスもありました。

 
併設されている温泉浴場は「チロロの湯」と称されており、宿泊客にとっての大浴場であるのみならず、公衆浴場としての機能も果たしており、しかもかなり人気のお風呂でありまして、地域の方々の憩いの場となっているようです。
入浴のみ利用の場合は、受付カウンターで料金を支払った後、右の方へ進んで下足場で靴を脱ぎ、ソファーやカウンターなどがあるスペースで、折り返すような感じで左側を回り・・・

 
コインランドリーの脇を通りすぎて浴室へと向かうことになります。なお浴室入口には自由に飲める冷水のサービスが置かれていました。壁には何やら不思議な人物のポスターが貼られており、思わず「誰だ、こいつは!」と呟きながらカメラに収めてしまったのですが、こうやって食いついちゃう時点で、このポスターを制作した人の術中にはまっているんですよね。

 

脱衣室には籠がたくさん用意されており、ロッカーも設置されているのですが、ちょっと狭いために夕方などの多客時はかなり窮屈な思いをします。他のお客さんを気にしつつ「壁に貼られているポスターの北川景子が俺の裸を凝視してるぜ」なんて下らないセリフを口にしながら着替えたのですが、何気なく天井を見上げたら、そこには監視カメラが設置されていたのでした。まさか景子のみならずカメラにも見つめられていたとは!

 
浴室の右手には洗い場が、左手には浴槽が並んでおり、手前側にはサウナも設けられています。洗い場にはシャワー付き混合水栓が7基取り付けられており、シャワーから出てくるお湯は温泉です。また浴槽からのオーバーフローが流れこんでくる床には滑り止め用のマットが敷かれていました。

 
容量の異なる浴槽が3つあり、脱衣室側から水風呂、5~6人サイズの副浴槽、10人前後のキャパの主浴槽の順に並んでいます。副浴槽と主浴槽の間には湯口があって、双方に源泉が注がれているのですが、その量には差異が見られ、副浴槽は若干絞り気味となっていました。このため主浴槽では42℃くらいでしたが、副浴槽はそれよりややぬるめの40℃前後でした(いずれも私の訪問時)。

 
画像左(上)は水風呂(左側)と副浴槽(右側)、画像右(下)は主浴槽です。主浴槽の窓寄りにはジャグジー装置が設置されていました。いずれの浴槽からもお湯が浴槽外へ溢れ出ており、洗い場の床を洗い流していました。また主浴槽では洗い場への溢水のみならず、窓下の排水溝へも流れこんでいました。もちろん各浴槽とも放流式の湯使いです。

 
屋外には露天風呂も設けられているのですが、浴室天井までのスパンとほぼ同じ高さの塀が周りをグルリと囲っているため、景色は何も望めません。露天風呂には違いありませんが、なんとなく塀の中に閉じ込められてるような感じでした。でもちゃんとした造りの岩風呂にはしっかりと源泉が掛け流されており、外気に冷却されて41℃くらいの湯加減でしたが、長湯するにはもってこいの温度ですから、私は客足が少なくなった時間帯に入って、この露天でゆっくり長湯しながら夜空を見上げ、北国の空に煌めく星をのんびりと眺めました。

こちらのお湯は無色透明で、口にすると甘塩味があり、湯面からはモール臭に近いアブラ臭のような匂いがほんのりと放たれていて、室内にもその匂いが漂っていました。内湯・露天ともに放流式の湯使いであり、加温循環消毒は行われていません。なお分析表によれば湧出温度は46℃ですが、私が湯口のお湯に直接触れたら、その時点で既に42~3℃でしたから、もしかしたら加水は行われているかもしれません(間違っていたらゴメンナサイ)。湯船に浸かると食塩泉らしい心地よいツルスベ浴感が得られ、各浴槽とも熱すぎない適温に維持されているのですが、お湯の秘めたる温浴効果が結構強く、あまり長湯するとかなり火照ってしまうため、私が見る限りでは、殆どのお客さんが数分で湯船から出てしまい、お客さんの回転が早かったように感じられました。

お湯から得られる質感は中標津の市街地に見られる各温泉施設と似たようなものと言えるのですが(例えば前回記事の「中標津保養所温泉旅館」など)、分析表を見てビックリ! 泉質名には「含硫黄」の文字が躍っており、それを裏付けるように硫化水素イオン2.0mg、遊離硫化水素0.1mgという数値が並んでいました。これって本当? 少なくとも私はこちらの温泉に2回浸かっていますが、イオウらしさは殆ど(というか全く)感じられませんでした。4年前に分析表が作成された時点と、現在のお湯では、泉質に変化が起きてしまったのか、あるいは浴場へ供給する際にイオウを抜いているのか、将又、分析結果に誤りがあるのか…。その辺りの事情は私にはよくわかりません。どなたが事情をご存知の方がいらっしゃれば、教えてくださると幸いです。

なお宿泊利用の際、夜10~11時は清掃のためお風呂は利用できず、夜11時から1時までの2時間は宿泊客限定となりますが、主浴槽と露天風呂はお湯が抜かれちゃうので、その点は留意しておく必要があるでしょう。

含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉 46.2℃ pH8.4 湧出量記載なし(動力揚湯) 溶存物質4.021g/kg 成分総計4.021g/kg
Na+:1427mg(95.70mval%),
Cl-:2057mg(91.57mval%), HS-:2.0mg, SO4–:180.0mg(5.92mval%), HCO3-:56.1mg(1.45mval%), CO3–:15.0mg,
H2SiO3:174.9mg, HBO2:37.7mg, CO2:0.3mg, H2S:0.1mg,

中標津市内循環バスで「西20号」バス停下車すぐ(市内循環線の時刻表は中標津町公式HP内の「交通」ページ内から当該リンク先を参照のこと)
北海道標津郡中標津町東25条南2丁目2  地図
0153-73-2807
ホームページ

日帰り入浴6:00~22:00
420円
ロッカー(貴重品用)・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★

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