由布院温泉 加勢の湯(西石松)共同浴場 2019年12月再訪

大分県

引き続き大分県の温泉を巡ります。前回の大分市から鉄道で内陸へ移動し、全国的に有名な由布院へとやってまいりました。拙ブログでも由布院の温泉は何度か取り上げていますが、今回は数年前からの宿題だった或ることを果たすために、駅前の観光案内所で自転車を借りて某所へと向かったのでした。


その場所とは加勢の湯(西石松)共同温泉です。拙ブログでも2013年に一度取り上げていますが(当時の記事はこちら)、その時には浴槽にお湯が張られておらず、入浴することができなかったのです。そこで今回再び訪ねて入浴を果たしたかったのでした。


昔ながらの共同浴場ですから常に無人。料金箱に湯銭を納め、仏様に合掌してから中へ。


よかった…。今回はしっかりお湯が張られていました。


お湯を汲み上げるベビコンポンプもしっかり稼働音を唸らせており、湯口からは絶え間なくお湯が注がれていました。


前回訪問時には気付かなかったのですが、壁に掛かっていた古い鏡には、「国防地下」(足袋)という文字があってビックリしました。世界長ゴム(現在の世界長ユニオン)の足袋なんでしょうけど、あきらかに戦中か戦前のものですから、75年以上も入浴客の姿を映し続けているのかと推測されます。その間に日本社会は大きく変わっても、湯あみする人の姿はおそらく大して変わっていないはず。


古き良き時代の雰囲気を今に伝える、実に素晴らしい佇まいです。
モルタルの浴槽は2~3人サイズで、浴槽内で女湯側と貫通しています。浴槽に注がれたお湯は縁からしっかりオーバーフローしていました。言わずもがなの完全かけ流し。


湯船には温度計が下げられていました。この時の湯加減はちょっと熱め。それゆえ、お湯の投入量は絞り気味になっていましたが、でも東京の下町の銭湯に比べたら大したことないでしょう。
湯船のお湯は無色透明でほぼ無味無臭。サラサラとした優しいお湯で、多少熱くても気持ちよいので、いつまでも浸かっていたくなります。実際、私は湯船に入ったり出たりを繰り返し、ここに1時間ほど居続けました。お湯が良いのはもちろん、この雰囲気に包まれることに恍惚感を覚えるのです。やっぱり昔ながらの共同浴場はブリリアントですね。

単純温泉 67.7℃ pH8.1 湧出量測定せず(掘削動力揚湯) 溶存物質0.615g/kg 成分総計0.650g/kg
Na+:125.0mg(90.97mval%),
Cl-:66.1mg(29.38mval%), HCO3-:238.0mg(61.61mval%),
H2SiO3:144.0mg, CO2:35.2mg,
(平成31年4月16日)
加温循環消毒なし
加水は多少あるようです

大分県由布市湯布院町川南 

7:00~22:30
100円
備品類なし

私の好み:★★★

コメント

  1. ぬる湯マスター より:

    Unknown
    こんばんわ^^。
    これは良いベビコンですね!
    昔からある、手動で水抜きするコック付きの品ですか。
    最近はあまり見かけなくなりましたが、こんな所で見れるとは!
    私には熱めですが、そこは何と言っても湯布院ですから、
    大層良いお湯なのでしょうね~^^^。

  2. K-I より:

    Unknown
    ぬる湯マスターさん、こんにちは。
    ここはお湯も良いですし、何しろ雰囲気が素晴らしいですね。由布院はハイセンスな温泉施設が多いようなイメージがありますが、このような九州らしい鄙びた浴舎もあって、なかなか楽しいところです。

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