(2025年5月訪問)
台湾東部の台東県知本温泉は日本統治時代から温泉郷として知られており、日本からも多くの観光客が訪れる台湾屈指の有名温泉地です。拙ブログでもこれまで度々知本温泉の浴場を取り上げてきました。
こんな知本温泉は長年にわたり野湯が存在しないと言われてきたのですが、2024年頃から台湾のアウトドア愛好家や温泉マニアの間で俄かに当地の野湯が話題に上がるようになりました。当地では知本渓という川が流れており、温泉街はその右岸(南側)に沿って細長く広がっていますが、この川の対岸へ渡った河原で野湯が見つかったというのです。おそらく大雨などで川が増水し、河原や川岸を大きく削りながら流れを変えた際、たまたま川底を流れていた湯脈に当たってそのお湯が露呈したんだと思います。
そこで今回その野湯へ行ってみることにしました。
なお知本温泉の野湯(台湾では「知本野溪溫泉」と称します)がある位置は、2026年2月時点でGoogleMapに載っていますので、場所についてはそちらをご覧ください。
私はレンタカーで現地へ向かいました。内温泉地区から川へ向かう坂道を下り、河原の広いところで車を停め、その場で水着に着替えて、荷物を持って歩き出しました。
内温泉から川へ下る道は何本かあるのですが、私個人としては、「龍泉山荘」の先で龍泉路が左へ90度カーブする箇所に右へ伸びる路地がありますので、狭くて未舗装ですが、その路地を進んでゆくルートをおすすめします。他の道は勾配が急すぎて車体の底を擦ったり登り切れなかったりする可能性があり、実際に私は現地で登りの坂道をスリップしていた乗用車を見かけました。
なお内温泉地区からは歩いていくことも可能で、「東台SPA温泉養生館」の裏手から川へ下れるようです。
川まで下りたら、浅くて流れが緩そうなところを見つけて対岸へ徒渉しましょう。比較的流れが速いので、その流れに掬われないよう、一歩一歩ゆっくりしっかり足元を確認しながら歩みを進めましょう。
対岸(左岸)へ渡ったら、あとはひたすら下流に向かって礫の上を歩くだけ。
ここが野湯ポイントです。川岸にせり出た岩盤の下部が抉れており、底から湧出した温泉が川の水と交じり合って、抉れた部分の下に溜まっています。
まずは岩盤下の大きな湯溜まりに入ってみましたが、ここは川水の入り込みが多いためか、30~35℃とかなりぬるく、しかも川水独特の臭いも漂ってくるので、温泉に入った気分に浸れません。しかも底から熱いお湯が時々ポコッポコッと上がってくるので、お尻へその熱が伝わる度に跳び上がって落ち着きません。
砂地から湧出する温泉は46℃以上あるのですが、湯溜まりができるほどの湧出量は無く、その細い流れが上述した湯溜まりの端っこへ流れているので・・・
砂地に湧いた熱い温泉が流れ込む湯溜まりの奥の方に入ってみることに。
やはりぬるいものの、底から熱い温泉が適度に湧出しており、ぬるいお湯と底から湧き上がってくる熱いお湯をかき混ぜてみると、なかなか良い湯加減になりましたので、私はここに腰を落ち着けて湯浴みを楽しみました。
せっかく湯加減の良いポイントを見つけたので、そこでのんびり野湯を楽しみたかったのですが、しばらくすると男女混成の大学生グループがやってきて、いきなり賑やかになってしまったので、静かに入りたかった私は若者たちにその場を譲ってここを立ち去りました。
なお2026年1月時点でもまだ湧出が続いているようです。台湾の野湯にしては比較的容易に到達できますので、興味がある方は是非どうぞ。

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