岩木温泉 清明館

青森県

 
岩木山神社の鳥居の前や参道脇には参詣客のための門前茶屋や宿が立ち並んでいますが、今回の「清明館」もそんな宿の一つ。鳥居前の参詣者用駐車場の右斜め前に位置しています。


この神社の門前宿は昭和から時が止まったかのような草臥れた佇まいの建物が多いのですが、こちらも同様に渋い外観です。


でも内装はしっかりリニューアルされており、綺麗でなかなか良い雰囲気。
日帰り入浴をお願いすべく、玄関を上がって声を掛けてみるも、誰も出てこない…。どうしたら良かんべ、と途方に暮れていたら、ようやく宿のおばちゃんが出てきてくれました。曰く「そこにお金置いて勝手に入ってくれたら良いのよ」とのこと。おばちゃんの指差す方向を見ると、お会計というカウンターにお皿が置かれていました。あぁ、なるほど、そういうシステムかと納得していると、「うちは(スタッフが)少ないから、こうさせてもらってるのよ」と事情を説明してくれ、そんなことも気付かずに呼び出してしまったことを詫びると、おばちゃんは「なもなも」(津軽弁で”No problem”の意味)と笑ってくれました。


鄙びた外観からは想像できないほど、更衣室はウッディで綺麗です。

 
浴室もこじんまりとしていながら綺麗で使い勝手良好。内湯ひとつのみ。洗い場にはシャワー付き混合栓が4基。浴槽は石板貼りですが、縁は木材、また浴室の側壁も木なので、全体的に木のぬくもりが伝わってくるお風呂です。


獅子の湯口からお湯が注がれ、投入量は少ないものの、しっかり掛け流されています。獅子の下顎にはコンモリと析出が付着しており、顎鬚と言うべきか腫瘍と言うべきか、とにかく顎が腫れ上がっていました。
お湯はほぼ無色透明ですが、浴槽の底やオーバーフロー流路は薄く赤茶色に染まっています。湯加減はやや熱め。源泉投入量を絞っているのは、源泉が熱いからなのかもしれません。お湯からは金気臭&味が感じられました。ややキシキシとする浴感です。熱いお湯なので、入るとキリッと身が冴えました。ご近所の百沢温泉に似ている泉質ですが、似て非なるお湯です。
神社参詣の垢離としてお風呂に入るのが正しいのかよくわかりませんが、参詣前ならお清めとして、参詣後なら精進落としとして、小さいながら使い勝手のよいお風呂だと思います。

岩木温泉(再)
ナトリウム・マグネシウム-塩化物・炭酸水素塩泉
(加水加温循環消毒なし)

青森県弘前市大字百沢字寺沢163-7  地図
0172-83-2165

日帰り入浴9:00~21:00
350円
ボディーソープ・シャンプーあり、他の備品無し

私の好み:★★

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