愛山渓温泉は大雪山を北西側から攻める際の登山口となっています。上川町東雲から道道223号線に入ってひたすら南下。ほぼ一本道で、徐々に高度を上げながら、アンタロマ(安足間)川に沿って原生林の中を走ります。道は狭いものの舗装されているので、そんなに走りにくいことはないかと思います。国道39号線の分岐点から約19キロでようやく到着。この辺りは標高1000メートルなんだそうです。
左:道道223号線の様子
右:道道223号線は愛山渓温泉で尽き、この先は登山道となります。6月なのに山どころか目の前の駐車スペースにも雪がどっさり残っていました。
愛山渓温泉には愛山渓倶楽部という一軒宿があるのみ。シーズンになると多くの登山客で賑わうそうですが、訪問時はまだシーズンには早く、しかも夕暮れ時だったので、私の他には誰もいませんでした。
愛山渓倶楽部の建物内部は、いかにも登山基地といった雰囲気で、大きな薪ストーブが設置されていてとてもいい雰囲気です。
お風呂は男女別内湯があるのみ。ちょっと白系の貝汁濁りですが、ほぼ透明と言ってよいでしょう。
浴槽の手前には湯口を兼ねた小さな槽があって、「温泉飲料です」と書かれた表示が貼られています。コップもぶら下がっているのでさっそく飲んでみたら、塩気を抜いたお出汁のような味に金気味、微かな炭酸味、そしてはっきりとした重曹味が感じられました。結構多層的な味でした。
上述の小さな槽の他にもパイプから直接源泉を供給している湯口があり、その湯量は実に豊富。贅沢にオーバーフローし、浴槽や洗い場は成分沈着で赤く染まり、析出がこってり付着しています。
重曹のスベスベ感と土類のキシキシ感が混在した浴感でした。
お風呂自体は実用本位の小さなもので面白みに欠けますが、お湯の質がとても良かったため、つい長湯してしまいました。重曹分が多いので湯あがりはさっぱり爽快。私は単に車で立ち寄っただけですが、登山で疲れた体を癒すにはもってこいのお湯ではないでしょうか。
ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉
44.2℃ pH6.3 自噴 成分総計2.464g/kg
北海道上川郡上川町愛山渓 地図
01658-2-3887
愛山渓倶楽部ホームページ
10:00~19:00 4月下旬から10月中旬まで営業
500円
シャンプー類・ロッカーあり
私の好み:★★
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