岩尾別温泉 三段の湯・滝見の湯

北海道

一般的に無料の露天風呂というものは、えてして野湯だったりするわけですが、知床の岩尾別温泉にあるホテル地の涯は、三段の湯および滝見の湯という二つの露天風呂を無料開放してくれているので、ありがたく湯浴みさせていただきました。

 
知床五湖に続く道道93号線や、そこから逸れる岩尾別温泉への一本道の路傍には、次から次へとエゾシカが姿を現わしました。おとなしく路肩で草を食んでいる分にはいいんですが、いきなり車道に飛び出ることがあるので運転には注意を要します。かなり頻繁に見かけたので、もしかしたら生態系を脅かすような繁殖をしているのかもしれません。

 
車をホテル地の涯の駐車場に止めます。車が通れる舗装道路はホテル前で途切れますが、その更に奥の方へ歩道が続いているので、案内看板に従って露天風呂へ。間もなく三段の湯に到着。

 
名前の通り3段に分かれています。訪問時の湯温は上から38.0℃、39.5℃、36.5℃といずれもぬるめ。お湯は上から流れているので、上段が最も熱いかと思ったらそうでもありませんでした(中段にもお湯が注がれているので、これが温度を押し上げているのでしょう)。
お湯が触れるところは白くなっており一部は緑に変色していたので、硫黄分が含まれているのかと思いこんで実際にお湯に浸かってみたら、お湯自体は無色透明で硫黄っ気は全然無く、石膏の味と匂いが感じられました。これが白い色の原因なんでしょう。よく見たらお湯の流路は石灰がコンモリ析出していました。

いつもは観光客が多く訪れるそうですが、この日はザーザー降りの雨だったので、人っ気は一切なし。素っ裸で傘をさしながらお湯に入る間抜けな姿の私。しかも気温は一桁だったので、ここのぬる湯ではちょっと肌寒く、あまり長湯していられる状況ではありませんでした。夏になればちょうどいい温度だと思います。

 
歩道を更に進むと滝見の湯です。文字通り岩尾別川の滝が近くに望めるところで温泉に入れます。こちらは湯船が小さいからか、ちょうどいい湯加減となっていたので、こちらで暖をとりました。でも雨脚は強くなる一方。のんびりすることはできず、体が温まったところで早々に引きあげることに。次回訪問時にはゆっくりしたいものです。

これらの露天風呂はいずれも混浴で脱衣所はありません。三段の湯はすぐ脇に歩道が通っているので、人目を気にする人にはちょっと抵抗があるかもしれません。でも原生林に囲まれた環境の中、掛け流しの露天風呂に無料で入れるという点は大きな魅力ですから、知床観光の際にはぜひ寄っていただきたいところです。

温泉分析表の掲示なし

北海道斜里郡斜里町岩尾別 地図
0152-24-2331(ホテル地の涯)

24時間入浴可
冬季は道道93号線が通行止になるためアクセス不可。三段の湯も冬季はお湯が抜かれるそうです(でも滝見の湯は冬でもお湯が張られたままらしい…) 
無料

私の好み:★★

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