乗客一人 三江線の旅 その1・江津駅編

旅行記

前回記事で「はまかぜ」に乗車した時のことを書きましたが、その旅行の際、どうせ山陰に行くのならついでに三江線にも乗ってみるか、と思いつき、実際に江津から三次までの全線を乗りつぶしてきました。
今年4月にJR西日本は、赤字ローカル線の一部を廃止してバス転換する方針であることを明らかにしましたが、もしその計画が実行されるならば真っ先に対象になるのが三江線。どうしようもないくらい超閑散路線で、いままで廃止にならなかったのが不思議なほどの赤字路線なんだそうです。そんなにひどいのか…自分の目で確かめたくなりました。


まずは特急「スーパーまつかぜ」で出雲市から江津へ。

 
江津では私を含め10人強が下車。客は少なくてもキヨスクが営業中でした。地方の駅構内にある売店は縮小傾向にありますから、ここのキヨスクもいつまで営業を続けていられることやら。


駅の外観。いかにも昭和って感じ。地方の駅によくある平屋のつくりです。

 
駅前を歩いてみます。鉄道駅は街の中心から外れたところに立地することが多いため、駅付近の街並みがみすぼらしいのは当地に限った事ではありませんが、曇り空が悪いのか街全体がくすんで見えるのは気のせいでしょうか。車の往来こそあるものの人影が少なく、商店もシャッターを閉ざしたところが多くて、活気が感じられません。


駅からちょっと離れると再開発されたエリアに遭遇。でもそこに建つのは過疎と高齢化社会の象徴のような、大きい病院と老人ホーム。

  
この街にはどこに要があってどこにクライマックスが待っているのか、ぼやけてしまってさっぱりわかりません。高い煙突が聳える製紙工場が当地のシンボルなのでしょうか。街歩きをしてもいまいち面白さが感じられないので、不貞腐れて駅へ戻ろうとしたら、何やら廃線跡のような敷地を発見。日本製紙ケミカル(旧山陽国策パルプ)江津工場の専用線跡に違いない。暇つぶしにこの廃線跡を辿ってみることに。

 
線路は完全に剥がされていて線路敷が確認できるだけです。草むしていたり、工場敷地の境界を意味する松が植えられていたり…。

 
それでもよく探すと、勾配標がひとつ、そして踏切の遮断機台座に埋め込まれた線路がわずかに残っていました。


そして工場敷地内には入替用に使われていた小型機関車も保管されていました。なお敷地は関係者以外立入禁止ですから、敷地外から撮影しました。

さて、そろそろ三江線の時間なので駅へと戻ります

(以下、次回へ続く)

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