郡山の郊外でなりた温泉の近く、田園地帯の中にある平屋の大きな新しめの病院施設です。一見すると、普通の病院にデイハウスやリハビリ施設が併設されている医療福祉施設なのですが、実は温泉浴室も設けられていて、一般にも開放されているのです。
入口脇にはお湯が流れるモニュメントが設けられています。やっぱりここには温泉があるんですね。
そうとは分かっていても、やっぱり明らかに普通の病院。健康な私が利用してよいかちょっと不安。受付の方も皆さん白衣を着ているので、ますます心配になってきます。ダメで元々、入浴をお願いしたら快く受け入れてくださいました。料金とともに下足箱のカギを受付に差し出すと、脱衣所のロッカーキーを引き換えに手渡されます。
病院付帯施設であり、オープンしてからあまり年月が経っていないため、どこもかしこも清潔で綺麗で明るく、バリアフリーも徹底されています。脱衣所の一角には入浴が困難な人向けの介護専用スペースが確保されていました。
浴室も広く天井も高いので、室内でもとっても開放的。洗い場のカランは5基設けられ、一ヶ所辺りのスペースが広く取られています。新しい入浴施設ですと一般的にカランはシャワー付き混合栓を設置しますが、こちらでは敢えて押しバネ式で統一されており、シャワーは専用の回転ハンドルで流量を調整するようになっていました。これもおそらく介護の面で何らかの考慮がなされているものと思われます。なおカランから出るお湯は源泉利用です。
浴槽は内湯×2と露天×1で、内湯は2~3人サイズの小浴槽と、10人は余裕では入れそうな大浴槽に分かれています。小浴槽はジャグジーになっており、大浴槽に湯口が設けられています。この湯口からの源泉投入量が半端じゃなく大量で、浴槽のお湯はまるで川のように湯口から浴槽の縁まで流れを形成しており、溢れ出るオーバーフローのために洗い場は洪水状態でした。
露天は4人サイズで屋根に覆われており、周囲も塀が立てられているために景色は見えませんが、小さな竹と石灯籠を配してちょっとした和風のお庭テイストを醸し出していました。浴槽は檜造りで、内湯ほどではありませんがこちらもお湯がしっかりオーバーフローしていました。
お湯に関して、見た目は無色澄明。弱タマゴ味+微苦味+芒硝味に、アルカリ泉にありがちな収斂に似た感覚を有し、弱タマゴ臭+ミシン油臭+臭素臭がミックスされた、かなりバラエティに富んだ知覚でした。内湯も露天も同じお湯を使っているはずですが、とりわけ内湯はタマゴ的味&臭いと油臭が、露天は臭素臭+油的知覚が、それぞれ際立っているように感じられました。
病院の入浴施設なので、塩素でしっかり消毒されていそうなところですが、あれだけふんだんにお湯を掛け流ししておけば、たとえ無殺菌でも雑菌や病原菌が繁殖する暇はないでしょう。衛生的で使い勝手がよく、露天も設けられていて、掛け流しの量も半端じゃない、という実に素晴らしい温泉です。
ナトリウム-硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩泉 44.1℃ pH8.2 204.4L/min(動力揚湯) 溶存物質1.099g/kg 成分総計1.099g/kg
加水循環消毒なし・気温の低い期間のみ加温
福島県郡山市安積町成田字漆山50 地図
024-937-3151
10:00~19:00 日曜・祝日休業
(お客さんの入り具合によっては早めに閉めてしまうこともあるようです)
400円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★★
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