北海道・瀬棚の国道229号を運転中にたまたま発見。ちょうど昼時を迎えて腹が減っていたので入ってみました。結論から言うと、この店に出会えて本当によかった! 余計な能書きを後回しにして、まずこの結論から言いたくなる店だったんです。
漁師直営と称する店は津々浦々に数知れず存在しますが、美味いけど高かったり、安いけどいまいちだったりと、なかなか訪問者のストライクゾーンにビシっと来るようなお店には出会えなかったりしますよね。旅行者が勝手に想像する漁師直営の店というのは、安くて新鮮で美味くてコストパフォーマンス最高、という当たり前のようでいてなかなか実現しにくいものですが、こちらのお店はそのすべてを兼ね備えていました。
生け簀が並ぶ海産物直売処と同じ空間にテーブルやイスが置かれた、海の家をちょっと立派にしたような手作り感溢れる食堂の店内。意外にも丼やら刺し身やら焼き魚やら、豊富なメニューのラインナップに驚き、その全てを試してみたいものの、さすがに一人では一品を食べるのが精いっぱいなので、ここは無難に「海鮮丼」(たしか1500円前後)を注文。すぐさま厨房でいかにも主婦って恰好の奥さま方が調理を開始。まもなく供された海鮮丼は、明らかに札○や函○の市場の食堂で見られるものとは違う輝きを放っていました。
真ん中にイクラが載せられ、そのまわりを溢れんばかりのタコ・サザエ・アワビなどが固めています。そのいずれもがとっても活きが良く、本当に美味い。歯ごたえや鼻から抜ける磯の風味が素晴らしい。アワビなんて醤油をかけたら身がキュって縮まりましたよ。たった今まで生きていた証です。
たしかに鮮度の良い海鮮丼は珍しくありませんが、あの鮮度とボリュームで1500円(前後)はかなりお値打ちではないでしょうか。他所で1500円だったら、丼の上には冷凍甘エビやモーリシャス産タコ、そして赤身のマグロ程度しか載りませんよ。味・値段・雰囲気、あらゆる意味で、これまでの人生の中で最も印象に残った海鮮丼でした。
なお店頭で購入した物もその場で調理してくれるそうです。今年の夏も北海道へ行くつもりですが、再訪必至。絶対に行きますよ。
漁師の直売店 浜の母さん食事処 (魚介・海鮮料理 / せたな町その他)
昼総合点★★★★☆ 4.0
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