前回に引き続き、温泉入浴とは関係のない記事が続きますが、今回取り上げるゲイシールは温泉であることには違いないので、どうかご勘弁を。
レンタカーを借りた当日は、まず午前中にクヴェーラゲルジ(Hveragerdi)の山奥にある温泉の川レイキャザルール(Reykjadalur)へ行き、午後にアイスランド屈指の観光名所、間欠泉のゲイシール(Geysir)と大迫力の滝グトルフォス(Gullfoss)を訪れました。
ゲイシールとグトルフォスは定番観光ルート「ゴールデンサークル」に含まれているので、既に多くの方によってネット上にその旅行記が公開されています。従いまして文章も写真撮影も下手な私が今さらここで紹介することでもないのですが、せっかくですので、画像だけでも紹介させてください。
●ゲイシール(Geysir)
(地図)
英語で間欠泉は”geyser”と表現しますが、その語源となったのがアイスランドのゲイシール。
37号線を走っていると、前方に白煙が立ち上っているのが見えました。あれがゲイシールだな。
一帯は公園(無料)となっており、ゲート前にはインフォメーションセンターを兼ねたレストラン&土産店がありました(9:00~19:00、夏期は~22:00)。土産店はかなり大規模で品揃えも豊富ですから、ここで主な土産物は一式揃ってしまいそうです。なおGSもあり、ここからキョルル方面へ35号線を北上する場合は、ここが最終のGSとなります。
公園内は地熱地帯となっており、あちこちに熱湯を煮え滾らせた穴があいていて、それぞれから濛々と白い湯気が上がっています。
園内には欧米各地から観光客が集まり、様々な言語が飛び交っているのですが、日本人も多いのか、漢字で「危険」と書かれたプレートがあちこちに設置されていました。100℃もあるのならば、沸騰しているわけですね。入浴なんて絶対に無理。
のんきに歩いていると、前方でいきなり間欠泉が噴き上がりました。ここは観光地名としてはゲイシールですが、実際にゲイシールと名付けられた間欠泉は現在ではあまり噴き上がらず、頻繁に噴き上がっているのはこのストロックル間欠泉です。
数分のインターバルののち、湯面がグラグラしはじめ、いつになったら噴き上がるのかと観衆をイライラさせた頃にいきなりドバっと噴き上がります。噴き上がるインターバルや高さはその都度異なりますが、数分待てば必ず噴き上がります。噴き上がるのはほんの一瞬ですので、じっと凝視して貴重な瞬間を見逃さないように。
私が撮った動画をYou Tubeにアップしてみましたので、よろしければご覧になってください。デジカメで録画したため、風の音が鬱陶しいのですが、1:40あたりから湯面が怪しい動きを始め、2:30で一気に吹き上がります。
これはストロックル間欠泉からちょっと上がったところにある源泉のひとつ”Konungshver”です。ここは噴き上がりませんが、お湯が流れる方向には石灰棚が形成されています。試しに湯温を測ってみたら84.2℃もありました。触ったら火傷しちゃいますね。
これが本来のゲイシール間欠泉。かつてはストロックルなんか目じゃないほど高く噴き上がっていたそうですが、1990年頃から勢いが失われて噴出が止まってしまったんだとか。Wikipediaには「現在は平均して1日3回ほど、最大で60mほどの噴出が見られる」との記述がありますが、残念ながら私はその現象を目撃することはできませんでした。
でもこれだけ多くの温泉源泉が集まっているところは、日本でもなかなかお目にかかれませんから、温泉ファンの私としてはアドレナリンが分泌しまくる大興奮ポイントでした。
●グトルフォス(Gullfoss)
(地図)
ゲイシールから約10km東で轟音を響かせながら落ちているのがグトルフォスという巨大な滝で、アイスランドでも屈指の規模なんだそうです。たしかに実物を目にすると、その迫力に圧倒されてしまいました。こんな小さい画像ではその迫力が全然伝わらないので残念です。
川が滝となって落ちてゆくそのすぐ傍まで立ち入ることができます。膨大な水量が一気に落ちてゆく様を眺めていると、自分まで滝に呑み込まれてしまいそうです!
いつまでも眺めていたい絶景。日本では決して見ることができない光景ですね。自然って凄い!
ちなみに滝つぼの傍にはシグリットという名の一人の女性の胸像が設置されているのですが、20世紀初頭にイギリスの企業がここへ水力発電所を建設しようとしたところ、彼女はこの計画に反対し、もし建設が断行されれば私はこの滝に身を投じるぞと、まさに捨て身の姿勢で企業に挑み、この熱意によって滝が守られ現在に至っているんだそうです。
なお滝の入り口には小規模ながら、インフォメーションとカフェが設置されています。
文末ですが、ゲイシールでお会いし、その後グトルフォス観光をご一緒させていただいた、ストックホルム駐在の某電機企業T社のH様ならびにご家族の皆様、その節はいろいろとありがとうございました。おかげさまで楽しく想い出に残る旅ができました。この場を借りて御礼申し上げます。
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