大滝温泉 湯夢湯夢の湯

秋田県

 
大滝温泉駅の東側の線路沿いに位置する「湯夢湯夢(とむとむ)の里」は、敷地内に温水プールを擁する公営の施設で、その一角に温泉入浴施設「湯夢湯夢の湯」があります。「湯」の字が多くて読みにくいわ…。ユルいネーミングといいコンクリ打ちっぱなしの外観といい、あまり温泉ファンの心をくすぐるような建物ではありませんが、食わず嫌いはよくないので、どんなところは立ち寄ってみることにしました。


建物は一見すると大きな印象を受けますが、外観から受ける想像を思いっきり裏切りるほど受付は狭く、窓口で料金を支払ったら、男湯は一旦階段を下りて地下通路を通り、建物の反対側へと向かいます。脱衣所もあまり広くありません。


訪問時は内湯は湯気が籠り気味でした。まるでミストサウナの中にいるみたい。内湯の浴槽は二分割されており、右側は2~3人サイズでかなり熱めの湯加減、左側は6~7人サイズで適温でした。加水されているものの放流式の湯使いで、両方の浴槽からお湯は静かに溢れ出ています。なお洗い場にはシャワー付き混合栓が8基ほどコの字形に並んでいました。

 
内湯から露天風呂へ行くには一旦脱衣所を通る必要があります。四阿が掛かった岩風呂で、3~4人サイズ。ちょっと熱めの湯加減でした。
お湯は無色澄明、微塩味、微石膏臭ですが、味・匂いともに極めて薄く、ほとんぼ無味無臭と言って差し支えないほどです。肌触りも特にこれといった特徴はありませんでした。源泉はしっかり投入されているものの、ただでさえ繊細なお湯なのに加水を余儀なくされるため、どうしても全体的なお湯の質感が失われてしまっているようです。それでも秋田県内の市営施設なのに消毒なしという湯使いは立派だと思います。

建物は全体的に丸みを帯びているのですが、この丸い形状にこだわったお蔭でスペースの有効活用ができておらず、むしろいろんなところが妙に狭くなったり、出っ張ったりしていて、デッドスペースが多いような気がします。上述のように、肝心のロビーが狭かったり、男湯への通路が妙に面倒なルート構成になっているのもそのひとつ。この形状のため、お風呂の使い勝手までいまいちでした。設計士さんのひとり善がりな発想が災いしているのかもしれません。せっかく豊富な源泉を持っているのですし、湯使いもまぁまぁで料金も良心的な設定ですから、もう少し風情のある湯屋にして、観光客を呼び寄せるようなスタイルにしてもよかったのかなぁ、と思うのは贅沢でしょうか。ただでさえ大滝温泉はどうしようもなく寂しく鄙びてしまっているのですから、市民の税金で造られた公営の施設が果たすべき起爆剤としての役割は大きいはずです。

大滝温泉新5号井
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉 64.6℃
Na:534.9mg, Ca:190.0mg, SO4:794.9mg, Cl:551.9mg
源泉温度が高いので加水あり、加温消毒循環なし

JR花輪線・大滝温泉駅より徒歩10分(約950m)
秋田県大館市十二所字後田34  地図
0186-52-2502
ホームページ

6:00~22:00(11~3月は~21:00) 第1・3月曜休業
250円
ロッカー・ドライヤーあり、石鹸等は販売

私の好み:★★

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