苗場山に登って高山の花を楽しむ 2012年7月 (その1)

長野県

※今回の記事に温泉は登場しませんのであしからず

2012年に入って登山はおろかスポーツらしいことをほとんどしていない私は、日ごろの運動不足が祟って体重が3kgも増えてしまいました。そろそろ体を絞らなきゃいけないなと重い腰を上げ、今回目的地に選んだのは苗場山の小赤沢コースであります。苗場山の山頂付近に広がる高層湿原は、ちょうど今、高山植物のお花畑状態になっているはず。そこへ最短距離でアプローチできるこのルートならば、鈍牛のような私でも比較的に容易に登れるだろうと思われたからです。また拙ブログにてリンクを張らせていただいているしーさんさんのサイト「温泉を通じて」でもこのルートでの登山記が紹介されており、その内容を拝読したら、すっかり誘惑されてしまったのです。

前夜に仕事を終え、渋谷区恵比寿の会社から自分の車に乗り込み、環6→川越街道→熊谷東松山道路→R17BP(上武国道)→R50とひたすら下道を走って、関越道の前橋インターそばにある「天神の湯」でひとっ風呂を浴びて夜中2時まで仮眠をとります。この「天神の湯」は掛け流しの良質なお湯に入れる上、夜通しで営業しているので朝までゆっくり滞在できるのですが、基本料金ですと夜中の2時で打ち切りとなるため、金欠状態の私は吝嗇根性を丸出しにして2時ギリギリで退館します。神経質の私は車中泊ができないため(車では全く寝られない)、わざわざこの施設に立ち寄って仮眠をとろうとしたのですが、神経が高ぶっていたのかここでは全く寝られず、一睡もできないまま前橋ICから塩沢石打ICまで関越道を走行、あとはひたすら真っ暗な山間の国道を走り、津南町のコンビニで早めの朝食とトイレを済ませながらじっくり休憩し、黎明を迎えて徐々に明るくなる早朝の秋山郷へ向かってゆくのでした。

【概要】
目的地とルート:苗場山山頂、小赤沢3合目から頂上まで単純往復
標高差:835m
登山日:2012年7月10日(日帰り)
天気:快晴のち薄曇り
人数:一人(単独行)
装備:普通の夏登山の装備で十分ですが、足元がドロドロなので、耐水性の登山靴、スパッツ、手袋が役立ちました。

 
【4:45 小赤沢集落】
小赤沢の集落から3合目に向かう道へと入っていきます。車一台しか走れない狭く急な道なんですね。車のギアも2速から上がることはありませんでした。

 
集落から8分ほど登ったところでT字路に突き当たるので、そこを左折します。この付近は落石が多いみたいで、路面にも落ちたばかりと思しき石がゴロゴロしていました。ちょっと怖い…。

 
【5:00 三合目駐車場】
30台以上は余裕で止められそうなとても広い駐車場。トイレもあります。小赤沢コースは人気のあって、シーズンにはこの駐車場も満車状態になるそうですが、さすがにこの時は平日の早朝だからか、車の姿もまばらでした。さてさて、ここで登山の準備にとりかかります。
まだアブがほとんど発生していなかったので、ドアを開けっぱなしで着替えをしても問題ありませんでした。

 
【5:15 三合目(1310m) 出発】
登山道入口に登山届のポストがあるので(用紙も用意されています)、きちんと記入して投函し、いざ出発。小赤沢コースは全体的に湿っているという話をよく聞きますが、スタート地点からいきなり足元がぬかるんでおり、この先が思いやられます。
ゲートのちょっと先には登山者数を計測するカウンターが設置されていました。

 
周囲はブナやヒノキが生い茂る鬱蒼とした森。巨木の根を階段代わりにし、幹のトンネルを抜けてゆきます…

 
尾根の上を進んでゆきます。途中右側の視界がちょっと開けるところがあり、遠方の山をよく見ると、そこには滝が落ちていました。


ぬかるみが続き、根っこの出っ張りも多く、歩きにくいったらありゃしない…。でも路傍に咲く可憐なゴゼンタチバナが、そんなイライラした心を鎮めてくれました。

 
【5:38 四合目(1470m)】
出発して23分で早くも4号目。近くには水場もありましたが、いくら不摂生な生活を送る私でも、まだ喉が渇くような状態ではないので、ここでは顔を洗うだけにして、先へと急ぎました。

 
泥濘が連続する道の途中には、切株がたくさん敷き詰められており、その上面には滑り止めのために細い角材が打ち付けてありました。このような措置がとられている箇所は歩きやすいのですが、未施工区間はドロドロで、登山靴のソールがすっかり泥の中にもぐってしまうほどです。

 
でもそんな湿気のおかげか、路傍にはかわいらしい花々が至る所で咲いていました。左(上)はイワカガミ、右(下)マイヅルソウ。

 
【6:03 五合目(1580m)】
五合目です。とはいえ、特に視界が開けているわけでもなく、ベンチがあるわけでもなく、単なる通過点に過ぎないので、立ち止まることなくさっさと通過。

 
鬱蒼とした森の中、石がゴロゴロしたところを登っていたかと思えば、とつぜん明るくなって笹薮の中を突き抜けてみたりと、猫の目のように状況がコロコロと変わってゆく面白い道です。

 
5合目を通過して20分ほどで、まだ雪渓が残っている箇所に出ました。表面はすっかり泥に覆われていますが、表面から吹き降りてくる風がひんやり冷たく爽快です。なおこのミニ雪渓の先には、登山マップには載っていない水場があり、この水も非常に冷たく、雪渓の冷風と水場の清冽な水で、オーバーヒートになりかけていた私の体は一気にクールダウンできました。

 
5合目と6号目の中間あたりからロープ場が登場しますが、天候が悪くなければロープを使わずとも上り下りできるかと思います。大したことはありません。上がりきったところで見下ろすと眺望が素晴らしい!


さらにロープ場が続きます。ここも大したことはありませんが、雨の日にはロープのお世話になるんだろうと思います。

 
【6:32 6合目(1750m)】
新しい道標も斜めになってる六合目。
ダルダルに弛緩しきっているオイラの体も、息が切れ、腰が重くなり、膝に違和感をおぼえはじめました。この程度のハイキングで体が悲鳴を上げ始めるとは、あぁ、情けねぇ…。

その2へつづく

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