自動車整備工場に付帯した温泉浴場として温泉マニアの間では有名な「光風温泉」。拙ブログでは2010年に取り上げていますが、2015年11月に津軽地方へ赴いた際に再訪してみました。外観などは以前と変わっていないようです。玄関を入るとすぐに広間があり、即席で拵えたような机ひとつの受付前に座っているお婆ちゃんへ湯銭を支払いました。この広間には休憩用のお座敷もあり、飲料の自販機も設置されています。
常連さんの風呂道具がズラリと並んだ男女別浴室の入口を通り過ぎて脱衣室へ。室内には洗面台、腰掛け、テレビのほか、番台らしき構造物もありますが、上述のように広間で料金を支払うため、その番台のような箇所は使われていません。この脱衣室で面白いのは、テレビがあるのに棚が無いこと。普通脱衣室に棚は欠かせませんが、なぜかここには取り付けられておらず、その代わり積んである赤いカゴに衣類や荷物を収めて、カゴを床に直置きしておきます。
さて浴室へお邪魔しましょう。オレンジ色に塗装された奥の壁に描かれた鯛を釣る恵比寿様の絵は、こちらのお風呂のシンボルのような存在です。
窓側にカランが並ぶ洗い場には14組か15組の水栓(水道とお湯のペア)が取り付けられており、うち5基はシャワー付きです。カランから出てくるお湯は温泉です。
縦に長い長方形浴槽はミントグリーンのタイル張りで、やや深めの入り応えがある造りになっており、底面には市松模様があしらわれています。この浴槽は仕切りによって大小に分けられており、手前側の大きな浴槽は1.5m×4mほどの寸法で7人は入れそうな容量を擁し、42℃前後の適温に調整されていて、お湯が縁の上を乗り越えて洗い場へ溢れ出ていました。
一方、奥の小さな浴槽は1.5m×2mというコンパクトなサイズなのですが、バルブ付きの投入口からお湯がドバドバと大量に注がれており、私の体感で45〜6℃と推測されるほど熱い湯加減となっていました。大小の両浴槽を分ける仕切りには穴が開けられており、お湯は小さな浴槽からこの穴を通って大きな浴槽へと流れる仕組みになっています。湯使いは完全放流式。常時新鮮なお湯を楽しめます。
湯船のお湯は薄い鼈甲色を帯びた透明。口に含むとしょっぱくて出汁味を伴い、ほのかな甘味も有しているように感じられます。そして、いかにも化石海水らしい磯の香りや弱アブラ臭が嗅ぎ取れます。この日は泡付きが見られなかったものの(泡付きのある時と無い時があるようです)、ツルツルスベスベの滑らかな浴感が大変気持ち良く、湯中では何度も自分の肌をさすってしまいました。濃いめの食塩泉ですから温浴パワーも強く、湯上がりには汗がなかなか引きませんでした。寒い冬には心強い味方となりますね。再訪して益々このお湯が好きになりました。
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉 50.5℃ pH6.95 湧出量測定不可(動力揚湯) 溶存物質9.602g/kg 成分総計9.928g/kg
Na+:2886mg(95.33mval%),
Cl-:2754mg(57.05mval%), Br-:9.5mg, I-:1.2mg, HCO3-:3553mg(42.77mval%),
H2SiO3:166.1mg, HBO2:49.8mg, CO2:326.0mg,
(平成18年6月1日)
五所川原駅から弘南バスの鯵ヶ沢行で「相野東口」バス停下車すぐ
青森県つがる市森田町下相野野田73-7 地図
0173-42-1496
6:00~20:00 第1・3月曜休
300円
備品類なし
私の好み:★★★
コメント
剛剛好溫泉
良い温泉ばかりですね
近くてもあっち行こうかこっち行こうかと悩みますからね
光風はキリットした温度でつがる臭も素晴らしいですね
無論梅沢のパワー泉も素晴らしいです(^^)
行きたいなぁ
Unknown
へすさん、こんばんは。
中国語なタイトル、うれしいです(^^)
台湾へ行きたくなっちゃいました。
つがる臭という言葉も、シンプルながら、ものすごくしっくりくる絶妙な表現ですね。たしかにあの匂いを嗅ぐと津軽の温泉って感じがします。今度使わせて下さい(^^)
Unknown
こんにちわ^^。
この時間にお邪魔するのは珍しいかもです。
今日は野球の試合がありまして、今はお疲れモード^^。
何やら、この温泉施設を見た第一印象は、
「車の製造工場の様だな・・・」でしたがその通りでした!
私自身、車関係の製造業に従事しておりますので^^;
私なら、毎日の様に入るのは間違いありませんね。
やはり無色透明のお湯よりも、色があった方がグーです。
今年はまだ温泉欲が高まって来ないとの事でしたが、
私も同様で、ようやくGWに万座へ行く事に。
お互い、もっとギンギンに出掛けねばなりませんぞ^^。
Unknown
ぬる湯マスターさん、こんばんは。さすがご明察です。お店に付帯している温泉浴場なら偶に見かけますが、自動車工場にくっついている温泉は、他に例がないかと思います。津軽平野の温泉は多くが化石海水性なので、ほんのり褐色に色付いている食塩泉系が多いです。犬も歩けば温泉に当たると表現しても差し支えないほど温泉浴場が多いので、何度巡っても飽きることがありません。
私も早くモチベーションを上げて、積極的に廻ってゆく所存です♪