食事処いやさか いやさかの湯

福島県


温泉ファンの間では誉れの高い矢吹町の温泉併設食堂「食事処いやさか」へ行ってきました。300円を払えば共同浴場感覚で入浴できるのですが、ここで食事を注文すれば無料になるので、ちょうどお昼でお腹が空いていたため、花より団子、風呂より飯、まずは腹拵えをしてからお風呂へ入ることにしました。

あぶくま高原道路の矢吹中央ICの至近、大きな十字路の角に位置しているので、とても便利。近所にはいつも混雑している人気施設の「あゆり温泉」もあります(「あゆり温泉」はいつ行ってもご老人で大混雑してるんだよなぁ…)


店内は和風のファミレスを思わせるような雰囲気で、席数も多めです。今回注文したのはかけうどん+ミニいくら丼+茶碗蒸しのセットで1250円。うどんは東北らしからぬ関西風の澄んだおつゆで、讃岐的な腰の強い麺でした。ちょっと高いような気もしますが、お風呂代も含まれていると思えば妥当かもしれませんね。炭水化物が多いこの食事を完食し、いざお風呂へ。

 
食堂棟と湯屋は別棟になっていて、ブルーシートが張られた丸い屋根の下に伸びる廊下を進んでいきます。


ちなみにこちらは入浴専用の玄関。食堂入口の右側脇です。

 
(上画像は両方ともクリックで拡大)
湯屋へ入ったところには温泉分析表が2つ掲示されており、片方は昭和63年、他方は平成16年のものでした。両者の間で成分的な変化は少なく、安定した泉質が維持されているようですが、気になるのは湧出量でして、昭和63年は毎分435Lあったものが、平成16年では毎分227Lと半減しています。こちらではボーリングした源泉井からポンプアップしているのですが、湧出量自体が減っているのか、あるいは意図的に汲み上げる量を減らしているのか、その辺りは定かではありません。


浴室へ入ってまず驚かされたのが、浴槽から溢れ出すお湯の量。見事なまでにふんだんにオーバーフローしています。内湯は大小2つに分かれ、両方にVP75の塩ビ管から源泉がドバドバ投入され、この素晴らしい溢れ出しを実現させています。ちょうど良い湯加減ですが、大きい方がやや熱めかも。


露天も同じく源泉が大量投入されておりザブザブと溢れ出ています。方形の湯船は奥の方が浅くなっており、その部分だけ両サイドの縁には木板が嵌めこまれて枕状になっているので、横になって湯浴みすることも可能。また半身浴するにもちょうど良い深さだと思います。

お湯は薄い黄色の透明で、あまり味は無いものの若干のほろ苦さを感じ、タマゴ臭がふんわり漂ってきます。細かい気泡が多くて湯面に白い塊を作っており、お湯に浸かってじっとしていると少しずつじんわりと気泡が肌に付着します。ヌルヌル感を伴ったツルスベ浴感が実に気持ちよく、取り憑かれたように何度も自分の肌をさすってしまうこと必至。

白河周辺には成分は薄めながらもあっさりしていて浴感が良好な温泉が揃っていますが、ここはその典型であり、浴感やお湯の投入量及び鮮度などから言っても筆頭格に値するのではないかと思います。

アルカリ性単純温泉 45.5℃ pH9.5 227L/min(掘削・動力揚湯) 溶存物質379.7mg/kg 成分総計379.7mg/kg

福島県西白河郡矢吹町文京町197-1  地図
0248-44-3233

11:00~21:00 水曜定休
300円(食事をすれば無料)
備品類なし

私の好み:★★★

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