(2021年10月訪問)
2022年夏の猛暑もなかなか手強いですね。暑さに負けて体力も気力もそろそろ限界を迎えそうなので、昨年晩秋の旅の記録を見ながら、視覚だけでも一服の涼を得てみようかと思います。昨年(2021年)の晩秋に私は会津の名峰磐梯山を登山しました。
磐梯山の山頂へ向かうコースは複数のありますが、今回選択したのは最もメジャーな八方台往復コースです。まずは車で八方台へ向かい、駐車場に車をとめて、登山口へと向かいます。早朝から多くの登山者が集まっており、人気の程が窺えます。
10月下旬といえば既に紅葉は終盤を迎えており、中腹ではそこそこ楽しめたものの、頂上へ近づくにつれて足元に白い雪がみられるようになり、やがてすっかり雪山になってしまいました。とはいえ、凍っているわけではないので、しっかり歩みを進めれば滑ることもなく、問題なく登れました。
雪山を順調に登って、磐梯山の頂上へ到達しました。
磐梯山の頂上といえば、360度全視界を楽しめる大パノラマが有名ですが、この時はあいにくの曇り空で、なかなか眺望がきかず、風がひたすら冷たいばかりで、頂上まで登り詰めたご褒美が得にくかったのですが、雲の流れが早かったため、一時的に開けた視界から、猪苗代湖や那須方面の山々を一望することができました。
頂上にて福島県民のソウルドリンク「酪王カフェオレ」を一気飲み。美味い!
下山時、途中の弘法清水茶屋に立ち寄り・・・
暖を取るべくコーヒーを注文しました。素晴らしいことに豆を選べ、しかもその場でドリップしてくれるのです。なんて贅沢なんでしょう。山の上とは思えません。
裏磐梯方面を眺めながら、おいしいコーヒーでほっと一息。
上述のように既に紅葉のシーズンは過ぎていましたが、山腹にはナナカマドの群生が広がり・・・
小さな赤い実が無数に実ってあたりを赤く染めていました。これは圧巻です。
さて、今回の記事の本題です。
下山時に立ち寄りたかったのが、上画像の場所です。温泉マニアの方なら言わずもがなですが・・・
かつてここには中の湯という温泉があり、90年代まで旅館も営業していましたが、既に廃業しており、いまでも旅館の廃墟が残っています。
硫黄を含む鉱泉はいまでも湧出しつづけており、あたりには青白く濁った小さな池が点在しています。また小さな噴気孔からはシューシューと音を立てて火山性ガスが噴き出ています。
硫化して黒く変色した祠の下では・・・
硫黄泉が泡を立てながらボコボコと湧出しています。
湧出孔で湧いたばかりのお湯はしっかり熱いのですが、量が少なく、また外気温が非常に低いので、青白い池の水はごくごく普通の池の同じように冷たく、とてもじゃありませんが野湯できるような状況ではありませんでした。硫黄泉は冷たいし、最もメジャーな登山道の路傍にあって公衆の視線も気になるので、私はここでの入浴を諦め、手だけ湯に浸してこの場から去ったのでした。
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