(2023年10月訪問)
10月某日、私のパートナーと一緒に尾瀬をトレッキングすることになり、その前夜に泊まる宿として一晩お世話になったのが、群馬県片品村の中心部に位置する「鎌田温泉 ちぎら旅館」です。
国道120号に面しており、鎌田バスターミナルにも近いので、交通の便は良好。
尾瀬のみならず丸沼高原や日光白根山方面などの観光にも利用できる立地です。
チェックインを済ませて客室へ上がります。
お部屋は和洋折衷な内装で、床はフローリングですが、小上がりが畳敷きになっており、そこにお布団が敷かれていました。入室時には既に敷かれていたので、チェックインしてすぐに横になることも可能ですね。室内には広いトイレが備え付けられ、wifiも飛んでいます。一方で室内に冷蔵庫は無いため、廊下に設置された共有の冷蔵庫を使うことになります。
こちらは客室の窓から見える景色。鎌田地区に建ち並ぶ民家の屋根越しに、尾瀬方面の山々が望めます。
火鉢が置かれたパブリックスペース。こちらのお宿はスポーツ合宿で使われることが多いようで、利用した団体のメンバーによる寄せ書きや写真などが所狭しと掲出されていました。そのメッセージを読むと、いかにこちらのお宿が長い歴史を有し、多くの愛されてきたか、よくわかります。
夕食・朝食ともに1階の広間でいただきます。夕食は焼きたてのイワナの他、サラダ、天ぷら、小鉢類、おそばを入れていただく鴨鍋、そして奥利根もち豚の温泉蒸しなど、ご当地の食材を使って丁寧に料理された沢山の品が出され、いずれも大変美味でした。
こちらは朝食。サラダ、煮物、焼き魚、温泉卵など品数もさることながらバランスが良く色合いも鮮やか。一日の栄養をしっかりと摂って元気溌剌です。
さてお風呂に入りましょう。男女別浴場は1階の奥にあり内湯のみで露天はありません。
明るく清掃が行き届いた脱衣室には大きめのカゴが置かれており、男湯の場合は洗面台が4台、ドライヤーは2つ用意されていました。
男性浴室の左側にはシャワー付き水栓が6つ並び、右側に1つ取り付けられています。右斜め前方の2方向に窓が設けられ、その下に浴槽が据えられています。全体的にオフホワイトかブラウン系の色調ですが、排水が流れる部分だけ緑色凝灰岩(グリーンタフ)の石材が用いられています。
浴室内の浴槽はひとつだけですが、10人同時に入っても問題無さそうな大きい造りで、底は白い玉砂利が敷かれているところも面白く、綺麗に澄み切ったお湯を通して目に入るその玉砂利がとても美しく見えます。まるで尾瀬を流れる清流を思わせます。
湯口から少々熱めのお湯が静かに浴槽へ落とされています。湯使いは完全掛け流し。
お湯は無色透明無味無臭で綺麗に澄み切っており、柔らかく軽い感じの優しいお湯です。時には湯加減が熱いこともあるようですが、私の宿泊時は夜も朝も絶妙な湯加減でした。粗熱の抜けが良く、湯上がりさっぱりの爽快なお湯なので、私は宿泊中に何度も入ってしまいました。
料理はおいしく、お湯は綺麗で優しく、しかもお宿の方も温かい。それでいてお手頃な料金という、実に素晴らしいお宿でした。おすすめ。
大崖の湯
アルカリ性単純温泉 51.1℃ pH8.5 150L/min(動力揚湯) 溶存物質0.33g/kg 成分総計0.33g/kg
Na+:87.3mg(90.63mval%),
F-:8.4mg, Cl-:69.8mg(45.62mval5), HCO3-:59.1mg(22.43mval%), CO3–:15.0mg,
H2SiO3:53.3mg,
(平成20年12月4日)
群馬県利根郡片品村鎌田4085-2
0278-58-2601
ホームページ
日帰り入浴不可(宿泊客のみ入浴可)
私の好み:★★★
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