東鳴子温泉(赤這温泉) 阿部旅館

宮城県

 
江合川を望む岸の上に建つ、一見すると民家のような佇まいのお宿。東鳴子温泉に含まれるようですが、温泉街から離れた川向こうも位置しているので、実質的には一軒宿と言ってもよいかもしれません。

 
駐車場は玄関前を通り過ぎた敷地の奥。途中には源泉井があり、そのすぐそばに浴室らしきガラス窓が。源泉至近でお湯に浸かれるのかと思うと、期待で胸が高鳴ります。


駐車場ではダルメシアンのワンちゃんがお出迎え。


日帰り入浴を乞うと、女将が快く浴室まで案内して下さりました。浴室は2つあり、それぞれ違う泉質であるため、男女を分けず、貸切制にしており、使用するときはドアに「男」「女」あるいは「貸切」の札を提げておく仕組みです。訪問時は他に先客がいなかったので、両方とも独り占めしちゃいました。

 
まずは(入口から見て)奥の浴室。独りで入るにはやや大きめ(3~4人サイズ)の浴槽で、贅沢というか申し訳ない気分。お湯は白みを帯びた薄黄土色の貝汁濁りで、白い湯の花がちらほら舞っています。微かな鉄味+喉の奥まで残る苦み+甘味、硫黄臭と油臭をミックスさせたような匂い、キシキシとした浴感。事前情報によれば金気が強いとのことでしたが、コンディションの都合かこの時はそれほど強くありませんでした。でも洗い場のタイルが赤錆色に染まっているところを見ると、やはり普段は金気が強いんでしょうね。湯口からドボドボ大量に源泉投入。新鮮なお湯でとっても爽快です。これだけはっきりした知覚があるのに、分析表には記された泉質名は「単純温泉」なのは意外ですが、溶存物質953.6mg/kgなので、あと少しのところで成分が足らず、単純泉に甘んじているようです。

 
次に手前側の浴室。双方の浴室の構造はシンメトリになっているんですね。お湯は無色透明、軟式テニスボール的なゴムの匂いと味(匂いはいわゆる硫黄臭に近い)に油のような臭いと甘味がミックス。味・臭いともに奥の浴室のお湯よりは弱め。トロロ昆布のような白い湯の華が大量に沈殿しており、お湯に身を沈めると体にまとわりついてきます。キシキシ感のある奥のお湯と反して、こちらは若干ですがスベスベ感の方に傾いている浴感です。湯口から出る熱めのお湯が、それを薄める水と一緒に湯船へ大量投入。こちらももったいないほどお湯が浴槽から溢れ出ていました(浴槽の縁の切り欠けから排水溝へ)。


廊下には料金表が貼られていました。休憩1000円で素泊まり3000円、食事付きでも6500円! かなり安いじゃないですか。今度は宿泊しなきゃいけないな。良質で新鮮な2つの源泉に入れんですから、とってもお得ですね。

(奥の浴室) 赤這温泉2号
単純温泉 44.2℃ pH5.8 溶存物質953.6mg/kg 

(手前の浴室) 赤這温泉3号
含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉 71.8℃ pH7.2 溶存物質1901.7mg/kg

JR陸羽東線・鳴子御殿湯駅より徒歩15分(1.2km)
宮城県大崎市鳴子温泉赤這125-1  地図
0229-83-2053

8:00~19:00
300円
備品類特になし
鳴子湯めぐりチケット適用外

私の好み:★★★

コメント

  1. 国民温泉 より:

    Unknown
    昨日泊まってきました。

    二食付IN13:00OUT12:00で6500円+暖房費500円、合計7000円ポッキリでした。
    自称「川向かいの石原さとみ」(笑)の若女将が作る料理はとても美味しく、接客もとても良かったです。
    米はゆきむすびが出てきました。お湯は折り紙付きですよね!

    ぜひまた行きたいのですが、今年の四月から価格と時間が大幅に変更されます。
    二食付IN14:00OUT11:00で8520円、気持ちはわかりますが、ちょっと過激すぎる変更ではないかと(笑)
    変更後の価格表貼っておきます。K-Iさんには、3月末までにぜひおススメしたいです。

  2. K-I より:

    Unknown
    国民温泉さん、こんにちは。
    お泊りになったのですね。最近こちらには足を運んでおらず、どんなお湯だったか忘れかけているので、機会があればまた伺いたいと思います。料金改定の件、お知らせくださりありがとうございます。諸経費が上がっている昨今、この程度なら致し方ないかなぁ、と個人的には思っています。むしろある程度上がっても利用してくれる固定客を大切にした方が、中小零細規模の宿(企業)にとって良いのかもしれませんね。価格競争に巻き込まれると、それこそ泥沼ですから…。
    3月末までですか・・・、行けそうにないかも(涙)。
    ありがとうございます。

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