浜村温泉 温泉共同浴場

鳥取県



貝殻節のふるさと浜村。駅前には温泉の足湯が設けられており、民謡と共に温泉がこの街の自慢だということが伝わってきます。


この駅から歩いて3~4分のところにある昔ながらの共同浴場に行ってきました。
駅のホームからは招き猫が描かれた大きなタンクとともにこの浴場が間近に見えますし、駅から線路伝いに歩けばいいので迷うこともありません。


入口は線路の反対側にあります。
番台のおじちゃんに料金を払って中へ。


番台に誰もいないときは料金箱にセルフで投入するようです。



ガランとした板の間の脱衣所には、大きな姿見、使い込まれた骨董品のような棚、拳骨が上下に動くだけの古いマッサージチェアー、大きな目盛りの体重計、磨りガラスの多用など、昔ながらの銭湯の風情がそのまま残っていました。


浴室はタイル貼りで、側壁は昔のまま使われているようですが、さすがに洗い場や浴槽のタイルは改修の跡が見受けられました。カランが4基とシャワーが1基、お湯は露出配管で接続されており、やたらに熱かったので、おそらく源泉使用かと思われます。


浴槽は台形のようないびつな四角形で、浴槽中の段の下側面は内側に傾斜しており、これによって段が迫り出ていても浴槽底面の表面積が狭くなることはなく、湯面とほぼ等しい広さが保たれていました。
浴槽に張られたお湯は無色透明、薄い石膏の味と匂いに微かな塩味を帯びており、弱めのツルスベと引っ掛かりが混在する浴感が得られました。


湯口にはさらしの布が巻かれ、浮遊物を漉し取っていました。お湯の中では浮遊物らしきものは見られなかったので、この布がちゃんと漉しているのか、あるいはそもそも固形物が少ないのか。
この湯口から出るお湯は湯船よりもぬるいので、湯口以外にも湯船に熱いお湯を供給している口があるはずですが、それがどこかはわかりません(というか、あんまり詮索したくありません)。湯口から継続的に投入されているのに、オーバーフローがないということは、浴槽内にある吸引口からお湯が排出されているはずで、それらしき穴を側面や底に見つけることは出来ましたが、いずれも吸引力をあまり感じられなかったので、果たしてその穴から排出されているのかどうかもよくわからず…。ウェブ上では「源泉掛け流し」という情報もあったのですが、なんだか疑わしいなぁ…。疑問符だらけのまま、それらを解決できずに困っていたら、いつの間にやらお湯にのぼせてしまったので、ここから上がることにしました。

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浜村温泉のお湯は上で画像を載せた招き猫のタンクから分配する集中管理方式を採用しています。このためどこで入っても同じお湯を浴びることになるわけです。最後に簡単ながら、湯冷ましのために散歩している途中に見つけた、配湯先の施設の一部を取り上げてみます。


温泉共同浴場の隣にある「健康館けたか」の敷地内にある足湯。なお「健康館けたか」館内のお風呂では、温泉を使用していないというトラップが仕掛けられていますので、湯めぐりをする際にはご注意を。

敷地内には温泉の集中管理タンクも足湯もあるのに、なぜか本館では温泉が使われていないなんて、なんだか不思議。


「健康館けたか」から150mほど離れた所にある浜村温泉館。浜村温泉で日帰り入浴といえば、普通はこちらの施設が利用されるようです。


「健康館けたか」目の前の民有地(駐車場)に放置されていた錆びた鉄骨とパイプ類。これはおそらくタンクローリーに温泉を詰め込む施設だったのでしょう。


地元専用の共同浴場「新泉乃湯」。以前は外来者も入れましたが、今はNGです。

 
休業してしまった駅前の「旅館浜乃家」。たしかここでも日帰り入浴ができたはずですが、残念ながら玄関の扉は固く閉ざされていました。

集中管理配湯所
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉 52.8℃ pH7.9 溶存物質1.075g/kg 成分総計1.076g/kg

JR山陰本線・浜村駅より徒歩3~4分
鳥取県鳥取市気高町浜村44-5  地図

16:00~21:00
200円
備品類なし

私の好み:★+0.5

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