国母温泉

山梨県


甲府の市街地、国母通り沿いにある温泉銭湯です。こちらは4年前に一旦休業しましたが、その後新たな源泉を使用することにより、2008年春から営業を再開しています。
館内はいかにも昔ながらの銭湯と言った佇まい。玄関入ってすぐ左手の受付のおじちゃんに料金を支払い。浴室入口はすぐ目の前の引き戸なのだが、そこには「男」や「女」などと書かれたアクリルの板が貼りつけてあるだけで、それがないとその戸が浴室の入り口だとは気付かない。


脱衣所内は、横に長い鏡、脱衣棚のアルミ板鍵、などなど典型的な昭和の銭湯の装い。


浴室も、カランがズラリと並ぶ洗い場、そしてその奥に浴槽が据えられているという、これまた典型的な銭湯スタイル。カランはいくつかのブロックに分かれて合計15基あり、スパウトはいずれも古典的な押しバネ式で、シャワーが11基(うちホース付シャワーが6基で固定式が5基)、中央の島のカランのみシャワーはありません。おそらくカランのお湯は真湯で源泉使用ではないようでした。

浴槽は3つある他、サウナと水風呂も利用可能。3つの温浴槽にはいずれも温泉が張られており、最も窓寄りの槽はジャグジー付き、その隣はノーマルで、洗い場や脱衣所寄りの槽はノーマル槽からのお湯を受けているためか、ややぬるめでした。

 
露天風呂は住宅に囲まれているので風景は楽しめませんが、お風呂を囲む塀はそんなに高いわけではないので、圧迫感は大して強くなく、外気に触れてクールダウンする分には全然問題ありません。
こちらの湯口には湯の華キャッチャーが被せてあります(内湯には無し)。露天はお湯がふんだんに投入されており、放流式の湯使いで、塩ビパイプを流れてしっかり排湯されています。あくまで私個人の感覚ですが、内湯よりも露天の方がお湯の鮮度が良いかもしれません。

お湯は薄い烏龍茶色の透明、湯の華キャッチャー(ネット)が被せられていない内湯では薄い茶色の小さな浮遊物が割と多めに見受けられましたが、露天では湯口で濾し取られているためか、あまり見られません。
薄いモールの匂いが芳しく、重曹味やほろ苦さ、そしてアブラのような知覚も感じられました。また気泡の付着が多く、特に露天では顕著で、お湯に浸かるとあっという間に全身が泡だらけになりました。ツルツルスベスベの非常に気持ち良い浴感です。

甲府盆地にはこのような「モール」「あわあわ」「ツルスベ」という私の大好きな要素を有している温泉が多いので、野趣や鄙び感などの風情が無くても、ただ単にお湯だけを目当てにしてよく通っています。この「国母温泉」もそうした温泉のひとつですが、市街地なのに良質な温泉がたくさんある甲府って、本当に素晴らしい街ですね。訪れるたび羨望の念を抱いてしまいます。

ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉
(温泉分析表見当たらず)

JR身延線・甲斐住吉駅より徒歩20分(約1.6km)、または甲府駅より山梨交通・南湖経由鰍沢営業所行(53番)か山梨大学付属病院行(56番)で国母・下石田四ツ角下車すぐ
山梨県甲府市国母1-3-4  地図
055-224-6804

10:00~22:00
400円
ロッカーあり、ドライター有料(20分)、石鹸など販売

私の好み:★★★

コメント

  1. しーさん より:

    来月、訪問します
    こんばんは~。

    国母温泉の存在は知っていますが、入浴したことはないんです。

    実は来月、甲府の湯村温泉に二連泊の湯治に行きます。たまたま安いプランを見つけたので。湯治と言っても「一年の登山の疲れを癒そう」かと思っているだけです(^O^)。

    でも二日間もずっと湯村温泉だけに留まるのはと~っても飽きるので、ぜひ国母温泉にも行きたいと思います。
    「モール」「あわあわ」「ツルスベ」は私にとっても大好きな要素です。この三要素を確認してきますね(^^♪

    でも甲府周辺に行くと「どの温泉に浸かろうか」といつも迷ってしまいます。

  2. K-I より:

    Unknown
    こんばんは。
    白骨温泉「泡の湯」は感動的だったそうですね。私も行きたいです!

    >湯村温泉
    おお!! どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。モール的な温泉が多い甲府界隈の中でも湯村温泉は毛色がかなり異なる硫酸塩泉的なお湯なので、甲府周辺の湯巡りでちょっとアクセントを加えたいときにはもってこいですね。ご存知かと思いますが、湯村で宿泊すれば湯めぐり手形が購入できますから、是非ご利用を(^^)

    >いつも迷ってしまいます
    全く私も同感です。山口・韮崎旭・トータス・フカサワ・玉川・正徳寺などなど、お気に入りの温泉は枚挙に暇がいないほどです。
    余談ですが、山梨県内の温泉にはどこへ行ってもO短大のT名誉教授による紋切り型の解説文(「ガイアの恵み」とか「悠久の時の流れの中で涵養された云々」とか)が掲示されていますが、それを見るたび、私は毎回心の中で「地名と泉質名がちがうだけで、文章はどの施設も同じ、ほとんど使いまわしじゃねぇか」ツッコミを入れて面白がっています(^^)

  3. しーさん より:

    Unknown
    甲府界隈で硫酸塩泉的なお湯とは珍しいですよね。
    体力が持てばですが(笑)湯めぐりしてきます!

    先日、訪問した正徳寺温泉にもT名誉教授の文章が掲示されていたのを思い出しました。
    あんなにでっかくを掲示するとはなんかか・・・・・(笑)。
    良いお湯かどうかを「あんたに言われたくないよ」って思いました(*^_^*)

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