前回記事に引き続き、私が親類と東北旅行をした際に宿泊したお宿をご紹介します。
前回記事で取り上げた中山平温泉を出発した我々は、一族のルーツを辿って宮城県栗駒の地を訪問。ご先祖様のお墓で香華を手向けた後、中尊寺などを観光し、それから一気に岩手県の内陸部を突き抜けて三陸海岸の大船渡温泉へ宿泊しました。
大船渡温泉は震災後にオープンした復興のシンボル的な存在であり、海岸の見晴らしが良い場所に大きく立派な建物がデンと屹立しています。このお宿は別の場所で民宿を開業していたオーナーさんが一念発起して建てたもの。立地の良さ、新しくて綺麗な点、眺望の良さ、食事の良さ、大きなお風呂、そしてリーズナブルな料金など、様々な点で評価が高い人気のお宿です。
海に向かって大変見通しが良く、広々として開放的なロビー。非日常的な空間に心が躍ります。
ロビーの展望からの眺めはお宿のご自慢。陽光を受けながら、爽快な空と海を一望できます。
ラグジュアリ感を醸し出しつつ、庶民的な設備をちゃんと用意しているのがありがたいところ。ロビーの横には大量のドラム式コインランドリーが用意されていました。復興などに携わっている工事関係者の利用を見込んでいるのでしょう。
こちらは客室。オーシャンビューの客室の他、リーズナブルな山側のお部屋があるのですが、今回は長めの良い海側のお部屋を予約しました。綺麗で且つ余計な設備を省いた、合理的で使いやすいお部屋です。なお布団はセルフで敷きます。
オーシャンビューの客室からは、ご覧のような展望が楽しめます。三陸らしい複雑に入り組んだ海岸線が大きく切れ込むように大船渡の街に向かって入り込んでいるのですが、その湾の入り口を臨む高台にお宿が立地しています。客室からは湾の様子のみならず、湾口の彼方に広がる外洋まで眺望でき、私は実際に洋上を行き来する大型船舶を何艘も見ました。時間を忘れていつまでも眺めていられる素敵な景色です。
三陸海岸に位置していますから、オーシャンビューの客室は全て東に向かっています。つまり朝になればご来光が拝めるわけですね。
フロントには日の出の時間が掲示されていますので、前夜にそれをチェックし、或る者は翌朝頑張って起床し眠い目を擦りながら窓の前に直立。或る者は布団に寝そべりながら、そして或る者は意気揚々と早起きして次回記事で取り上げる露天風呂に向かい、それぞれが海に向かって日の出を待ちます。
そして・・・いざ日の出の時間。日頃の行いが良かったのか、雲一つない快晴。日の出時間の前から既に明るく、すぐにでも太陽が上がってきそうな雰囲気です。上述のように客室からは湾口が望めるため、我々はてっきり湾口から上がってくるものだとばかり信じ込んでいたのですが、空が朱色に染まり始めたのは豈に図らんや左側の半島の稜線上。湾口に向けてカメラを構えていた親類は慌ててセッティングし直し、辛うじて太陽が姿を見せた瞬間をとらえることができました。
部屋から洋上にあがる日の出が拝めるだなんて、本当に素晴らしいですね。
三陸の海の幸に恵まれた大船渡ですから、お食事は魚介のお祭り状態。
夕食・朝食ともに1階のバンケットルームでいただくのですが、どのテーブルからも食事が給仕されると同時にお客さんの歓声があがっていました。それもそのはず、ご覧のように夕食のテーブル上には溢れんばかりの料理が並べられるのですが・・・
驚くべきはこの巨大な鮪のカマ。歓声の理由はこれだったのでした。夕食付で宿泊すると、料理のプランを問わず必ずこのカマが提供されます。スタッフの方が取り分けてくれるのですが、画像に写っているスタッフの方との比較でもおわかりのように、あまりの大迫力に圧倒されてしまいます。しかもただデカイだけじゃない。めちゃくちゃ美味い! ご飯が進む! 大きすぎて完食できないのが残念ですが(持ち帰りや翌朝へ持ち越すことも不可)、ビジュアル的にも味覚としても圧巻のこのカマと対峙するだけでも満足。自慢話やお土産話にもなりますね。
一方、こちらは朝食。バッフェスタイルですが、やはり魚介を中心に地場の食材なども多く、品数が多くて迷ってしまいます。「元をとってやろう」なんて吝嗇な性格をむき出しにしてしまう私は、食べ過ぎてお腹が張り裂けんばかりになり、苦しくてしばらく動けなくなってしまいました(笑)。
さて次回記事ではお風呂に関して取り上げます。
次回に続く
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