東北地方、とりわけ青森県の温泉は鉄道など公共交通機関でのアクセスに難があるところが多く、とくにローカル線や路線バスの相次ぐ廃止によって、その度合いは年々悪化していますが、七戸町には例外的に近年突如として便利になった温泉があります。東北新幹線の七戸十和田駅開業により駅前温泉となった「東八甲田温泉」です。先日、所用があって青森県を訪れた際、この七戸十和田駅を拠点にして行動したかったため、「東八甲田温泉」で一泊お世話になることとしました。
まずは七戸十和田駅で新幹線を下車。
夜の七戸十和田駅は、新幹線の駅前と思えないほど真っ暗で何もありません。
心細くなりつつ、手元の地図を見ながら、駅前の公園を突っ切って歩いてゆくと・・・
本当に1~2分もかからないうちに、目的地である「東八甲田温泉」へ到着しました。なお、上の画像は翌朝撮影したものです。駅に向かって立つ「素泊まり4,000円」と書かれた大きな看板が目印。掛け流しの温泉に入れて4,000円で宿泊できるのですからとってもリーズナブル。実際に泊まった私の感想を申し上げれば、そのあたりのチェーン系ビジネスホテルよりはるかにコストパフォーマンスが優れているように思うのですが、その理由については後述します。
こちらが入口。「東八甲田温泉」を訪れる多くのお客さんは公衆浴場としての利用であり、そうしたお客さんはこちらから出入りするのですが、宿泊客も同じくここから入り、入って右側の下足棚に靴を収めて、番台でチェックインを行います。
これが宿泊棟の外観。各室の窓のそばに室外機が設置されていることからもわかるように、各室エアコン完備です。浴場とは別棟ですが渡り廊下でつながっているので、館内移動で屋外に出ることはありません。
今回私が泊まったお部屋は1階6畳の部屋(上画像)。室内にはエアコンやテレビが完備されているほか、いかにも雪国らしくストーブも用意されています。私が当地を訪れたのは9月下旬なのですが、まだ残暑の厳しかった東京とは違って、青森県の南部地方は季節が一足早く進んでおり、日が沈むと肌寒く、9月下旬なのにもう毛布が用意されていました。
基本的に客室には布団が敷かれているだけと考えてよく、トイレや流しは共用のものを使います。画像左は共用洗面コーナーを写したもので、この部屋には冷蔵庫や電子レンジなどお勝手関係の備品も用意されていました。またこのスペースにはWifiも飛んでおり、有線LANのケーブルも引かれています。
一方、画像右は洗濯ルーム。クリーニング工場かと見まがうほど大きな室内には業務用の洗濯機が置かれており、コイン不要で洗濯機を利用することが可能です。またこの洗濯ルームの前には、温泉施設には欠かせないマッサージチェアもあります。
上述のように、こちらは公衆浴場を兼ねており、宿泊客が入浴する場合も公衆浴場のお風呂を使うのですが、浴場内にはアメニティーの備え付けが無い為、お風呂の棟へつながる渡り廊下には宿泊客用のシャンプーが用意されていました。
(お風呂に関しては次回以降の記事で取り上げます)
こちらのお宿では、お願いすれば有料で朝食をいただくことができるのですが、休日にかかる日の宿泊の場合は食事提供ができないらしく、今回まさにそのパターンになってしまったため、無条件で素泊まりとなりました。とはいえ、駅前には大きなスーパーマーケット(イオン七戸十和田)がありますから、食材やお弁当などそこで調達できますし、イオンの店内にはファミリーレストランの「まるまつ」もありますから、素泊まりでも食事に関して心配することはありません(「まるまつ」は朝食営業も行っています)
さて、次回記事ではお風呂へ向かいます。
次回記事へ続く
コメント
こんにちは
今回は、泊まれる銭湯通称”トマセン”の話題ですね!
巨人の舶来扇風機と呼ばれた外人選手を思い浮かべてしまうのは内緒ですが、K-Iさんのブログでこのジャンルの話題が出てくると心が踊ります。過去に経験した泊まれる銭湯はどこも好印象でした。
青森が天竺のように遠くなってしまった昨今、貴ブログで疑似体験するのが唯一無二の楽しみとなっております。次回記事期待です。
Unknown
国民温泉さん、こんばんは。
青森県は泊まれる温泉銭湯が多く、しかもどこもリーズナブルですから、一度その良さを知ってしまうと、もうチェーン系のビジネスホテルには泊まれなくなってしまいます。こちらのお宿にはふたつのお風呂がありますので、次回以降の記事でそれぞれご紹介させていただきます。