鶴岡北京田温泉 SUIDEN TERRASSE その2(食事など)

山形県

前回記事の続編です。


話の順番は前後しますが、まずは朝食からご紹介しましょう。
フロントがある共用棟の2階にレストランもあり、朝食付きプランの場合はこちらで景色を眺めながらいただきます。ガラスを多用し、天井も高く、明るくて開放的な空間です。なお座席は2階のみならず1階にもあり、スタッフの方が適宜空いている席へと案内してくださいます。なおテラス席もあるようですから、冬以外はテラスで田んぼを吹き抜けるそよ風を感じながら食事することもできるのでしょう。


前回記事で客室のベッドなどに紙管が使われていることをご紹介しましたが、このレストランのイスにも紙管が使われています。上画像をご覧になるとお分かりいただけますが、背もたれから座面にかけてたくさんの紙管が用いられていますよね。座っているだけではその材質に全く気付かず、周囲を見回して「あれ?」とようやく気付くのです。このホテルを設計なさった建築家の方の哲学がこうしたところからも伝わってきます。


庄内平野の田んぼ、そして庄内の風土を大切にしているこちらのお宿は、食材も庄内産を積極的に取り入れており、ご当地ならではの食材や料理を楽しめるのもうれしいところ。


朝ごはんの内容は決まっており、各自でキッチンカウンターへ受け取りにいきます。我々は2泊しましたが、ちゃんと違った内容の料理が提供されました。器に盛られているベビーリーフは自家菜園で採れたものなんだとか。なおご飯やお味噌汁はセルフでよそいます。個人的には酒田市でよく食べられている塩納豆(上画像のトレイ下部に写っている透明容器に入れられた納豆)がとてもおいしく、ふっくら炊かれたつや姫の白いご飯がとてもよく進みました。

さて、私たちは夕食も館内のレストランでいただくつもりでいました。真冬の夜にわざわざ外出したくないですし、徒歩圏内にレストランはおそらく無いかと思われ、お酒を飲みたければタクシーを利用して市街地へ繰り出す必要があったからです。しかし詰めが甘い私は、何の根拠もなく楽観的な発想を抱いてしまい、チェックイン当日に現地で予約すれば良いだろうと甘い見通しを立てていたのですが、繁忙期は早めに(宿泊日より前に)予約しておく必要があるらしく、チェックインした時点で既に当日も翌日も予約が埋まっていたのです。

実は列車で鶴岡駅へ到着した際、念のために食事処を調べておこうと考えて、観光案内所でおすすめのお店を聞いておいたので、館内の夕食が不可と分かって部屋に入った後、まずは教えてもらったお店に片っ端から電話したのですが、ちょうど忘年会シーズンと重なっているため、どのお店も満席で断られ続けてしまい、「已んぬる哉」と天を仰いで困り果ててしまいました。
そこで改めて館内のレストランに確認したところ、席は無いが、お弁当なら用意できるとのこと。このお弁当はディナーコースと同じような金額なので、数字を目にしたときは一瞬躊躇してしまいましたが、食い逸れることは避けたいですし、注文可能な数にも制限がありそうだったので、宿泊初日の夕食分を注文することにしました。


レストランに席は無いわけですから、客室でいただくことになります。お弁当はスタッフの方が指定の時間に持ってきてくださいます。上画像はお品書き。山形県産食材、特に庄内地方の食材をリコメンドした献立であることがお分かりいただけるかと思います。


紙製の白いお重に前菜・サラダ・メイン・デザートが盛られており、重ねられたお重を一段一段開けてゆくごとに「おぉ」なんて声を上げて喜んでしまいましたが、味もなかなか美味しく、お部屋でしたら他の人に気兼ねすることなくいただけますので、結果的にこうしたお弁当も良かったかな、と思っています。


なお館内には物販コーナーもあり、お土産物の他、飲み物やおつまみ類、アイスクリームなどのデザート類を売っているので、自分で好きな飲み物(私はホテルオリジナルのビール)を買ってきて夕食のお供にしました。瓶ビールに関しては、物販コーナーで栓抜きを借りることもできますよ。


2日目の夜はタクシーで鶴岡市街に出て、観光案内所のおじさんに薦めていただいたお店「和定食 滝太郎」で夕食をいただきました。なお前夜と同じ轍を踏まないために、前の日に席を予約しております。


海鮮のお料理がメインのようですが、魚介以外にもお肉系やお鍋など選択肢が広く、いずれもリーズナブルで美味しいのです。我々は庄内の味覚に舌鼓を打って大満足。山形県って本当に食材に恵まれた素晴らしい土地ですね。

ということで、繁忙期にこちらのホテルを利用する場合、館内レストランでの夕食をご希望でしたら早めに予約しておきましょう。特に年末は忘年会で市街のお店も予約しにくいため、事前の準備が肝要です。

ついでに、館内の他の場所についても簡単に触れておきましょう。


客室棟の廊下はこんな感じ。ホワイトと木目を基調にした明るいデザインは、館内の多くの場所で共通しています。


温泉浴場へ向かう途中に「SAKE LOUNGE」と称するラウンジがあり、こちらではご当地庄内地方の地酒や山形県産のワインをセルフでいただけるサーバーが設けられているんだそうです。酒豪の方には天国のような場所かと思われますが、私は残念ながら下戸なうえ、日本酒が苦手なので、こちらのラウンジは利用しておりません。


お酒のラウンジ近くにはもう一つの宿泊客専用ライブラリがあり、2~3つほどのお部屋に分かれて約1000冊の蔵書を擁しているんだとか。


共用棟とは若干異なる7つのテーマに沿った本が並べられており、全て開架式ですから自由に手に取って読むことができます。私がぱっと見たところ、芸術、文芸、美術、観光などといったジャンルが多かったようです。


温泉に関する書籍もありましたよ。

さて次回記事では、お待ちかねのお風呂について紹介します。

次回記事に続く。

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