名剣温泉を出てから駅へ向かって歩き出し、列車に乗ろうとしたら、タイミング悪く列車が出発したばかり。そこで、駅からすぐのところにある「猿飛山荘」でもうひとっ風呂浴びて、次の列車を待つことにしました。
欅平駅を出てから看板に従って川に向かってひたすら階段を下りていきます(画像左上)。すると3分程で昭和の雰囲気が強く漂う、赤いテントが張られた古めかしい建物に辿り着きます(画像右)。
中に入って入浴料金を支払い、奥へ進もうとすると「お風呂はあっちね」と後ろを指さされました。ここは食堂棟らしく、お風呂は階段の直下左脇に設けられていて、階段正面の赤いテントの建物に目を奪われて、その存在に気づきませんでした。振り返ると確かに「ゆ」と染め抜かれた暖簾がかかっていました(写真左下)
暖簾をくぐり、扉代わりの分厚いカーテンの中に入ると、いきなり目の前に露天風呂が飛び込んできます。結構簡素。脱衣スペースはお風呂の片隅に設けられていて、仕切りはありません。カランは1ヶ所のみなので、桶で直接湯船からお湯を掬って掛け湯した方が早そうです。
浴槽・洗い場ともコンクリで、浴槽の縁には石、底に石の化粧板が埋め込まれています(よくある造りですね)。湯口からはお湯がドボドボ投入。
名剣同様ここも祖母谷温泉からの引湯ですが、名剣より引湯距離が長いにもかかわらず、こちらの方が硫黄感が強めで、祖母谷温泉の露天風呂よりは弱いものの、それに近い知覚が感じられました。引湯距離が長いだけに温度も余計に低下するが、その分加水量を減らすことができ、結果として硫黄感がはっきり感じられるのか、と勝手に想像したのですが、実際のところはどうなんでしょうか。
湯の花も名剣より多く、湯中で舞うのみならず湯口付近にはどっさり沈澱しており、祖母谷の露天風呂を彷彿とさせます。湯温低下によって湯の花が発生しやすくなっているのでしょう。低下しているといっても源泉温度が沸騰に近いわけですから、ここまで引湯しても湯浴みにはちょっと熱めの温度です。
お風呂にはしっかり屋根(テント)がかかっているので雨でも大丈夫。そのかわり、川を望む好立地ながら、テントのためにちょっと安っぽい雰囲気で圧迫感があることは否めません。屋根ですっかり覆われているから露天というより半露天と表現したほうがいいかもしれません。でもお湯は良いですし、駅から近いので、昼食がてら気軽に風呂に入るにはもってこいだと思います。
ここから更に川の上流へ2分ほど歩けば、無料の公設足湯があります。ここのお湯も祖母谷からの引湯です。頭上に奥鐘橋が架かり、祖母谷川と黒部川がものすごい音を轟かせながら合流しているところです。晴れていれば渓流を眺めながら足湯を楽しむことができるのでしょうが、この時は雨による濁流で恐怖感しか感じなかったので、足湯は入りませんでした。
分析表なし(祖母谷温泉の引湯なので単純硫黄泉)
黒部峡谷鉄道・欅平駅 徒歩5分
富山県黒部市宇奈月町欅平 地図
0765-62-1004(富山県富山市若竹町6-25の事務所?につながるようです)
黒部峡谷鉄道公式サイト内の紹介ページ
黒部峡谷鉄道公式サイト ←こちらで列車の時刻などを確認してください
営業時間不明 営業期間:6月1日~11月中旬
700円
ボディーソープのみあり
私の好み:★★
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