夏の某日、久しぶりに八幡平の名湯「ふけの湯」(蒸の湯)へ立ち寄り、日帰り入浴を楽しんでまいりました。天下に名を轟かせる名湯だけあり、休日になれば多くのお客さんで賑わいますが、私が訪れた日は平日で、しかも小がパラつくグズついた天気であったため、ほとんどの時間で独占して入浴することができました。名湯に空いている状態で入れるだなんて、めちゃくちゃ幸せです。
なお、こちらの温泉は既に多くの温泉ファンによって語られていますので、今回の記事では画像と簡単なキャプションだけにとどめます。
帳場で湯銭を支払い、秘湯を守る会の提灯を一瞥しながら、まずは内湯へと進みます。館内の「ふけの湯神社」には金精様が何本も祀られていました。こちらは古くから子宝の湯としても親しまれているんだとか。
東北の温泉旅館内に設けられている売店コーナーでは、えてしてオバちゃん向けの衣類が販売されているものですが、ご多分に漏れずこちらの購買コーナーでも中高年女性向けの衣服が売られていました。東北の温泉地において、湯治宿的な性格が強い旅館では、オバちゃん向けのアパレル需要が一定程度あるのでしょう。私が暮らす東京圏では想定できないマーケットが、世の中には存在しているんですね。
廊下を進んで突き当りにある浴室へと向かうのですが、お風呂へ入る前に腹拵えをすべく、途中の食堂で山菜そばを注文しました。夏とはいえ、八幡平の山間部は肌寒いので、体が温かいものを欲するのです。
廊下で懐かしいものを発見! 若かりし頃の欽ちゃんではありませんか。フジ・コダック・小西六(サクラカラー)など、昔の観光地にはどこでもフィルム会社の広告が見られましたね。余談ですが、平成生まれの若い子にフィルムのネガやポジの話をしたら、チンプンカンプンの様子でした。
長い廊下の突き当たりが内湯で、手前右側が露天風呂です。内湯へ入る前に、ちょっと露天風呂をのぞいてみましょう。
●露天風呂
ふけの湯温泉には、地熱活動が活発な噴気帯にある野天風呂が有名ですが、宿泊棟にも露天風呂が付帯しているんですね。この露天風呂は噴気帯方向に対して視界が広がっており、荒涼としたガレ地のあちこちから蒸気が上がっている様子が眺められます。
吹きさらしの野天風呂と違って、こちらは屋根が頭上を守ってくれますし、建物に内包された脱衣室もありますから、多少の悪天候でも気にせず湯浴みできるのが嬉しいところ。
石積みの仕切り塀から塩ビのパイプがちょこんと突き出ており、そこからお湯が供給されていました。ふけの湯では構造物を木造で徹底するこだわりがあるんだそうでして、四角い浴槽も立派な木造です。浴槽底には沈殿が溜まっており、入浴すると沈殿が舞い上がってお湯が白濁するはずです。
宿泊してこの露天にゆっくり浸かることができれば良かったのですが、今回は見学のみにし、後ろ髪を引かれる思いで内湯へと向かいました。
●内湯
さて内湯へ。脱衣室にはロッカーが設置されているので、私のような立ち寄り入浴の旅人でも安心です。造り自体は湯治宿らしく、昭和の面影を漂わせる渋い風情なのですが、室内にはオムツ台が設置されており、現代的なニーズにも対応していました。子育てをお母さんに丸投げする時代は、もう終わったのであります。
総ヒバ造りの浴室は風情たっぷり。思わず息を呑みます。重厚感のある浴槽は目測で3m×4.5mほど。白濁のお湯が張られていました。こちらは洗い場が特徴的であり、太い丸太を半分に割って中身を刳りぬいたものにお湯が溜められていて、かけ湯をする場合はそこから手桶でお湯を汲むことになります。床も木板張りなのですが、すべり止めのため賽の目状に溝が彫られています。
湯口からは滔々と温泉が注がれており、新たに注がれた分だけ、オーバーフロー管から惜しげも無く排湯されていました。そして湯船に人が入るとこの管だけでは間に合わず、縁からも溢れ出ていました。なお温度調整のため、お湯は加水されているそうです。
お湯はほぼ無色透明で、底には黄色を帯びた灰白色の粉状湯の華が沈殿しているのですが、人が湯船に入ってお湯が撹拌されると、忽ち湯の華が舞い上がって灰白色に強く濁ります。お湯を口に含んでみますと、口腔が収斂する酸味と金気味が感じられますが、意外と酸味は強くなく、口に含んでワンテンポ遅れてから頬の収斂が始まりました。湯中では酸性泉らしいヌメリとギシギシ引っかかる浴感が混在して肌に伝わりました。
後編につづく
コメント
Unknown
初めまして。
何時もブログを拝見させて頂いておりますm(__)m
ふけの湯の近くまでは何度も行った事が有るのですが別な温泉に行ってしまいます。
こんなに素晴らしい温泉ならば、
来年こそ行きたいと思います。
*欽ちゃんの写真、頂いても宜しいでしょうか?貴重な写真で驚きましたm(__)m
Unknown
初めまして。
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ふけの湯の近くまでは何度も行った事が有るのですが別な温泉に行ってしまいます。
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*欽ちゃんの写真、頂いても宜しいでしょうか?貴重な写真で驚きましたm(__)m
Unknown
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来年こそ行きたいと思います。
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こんなに素晴らしい温泉ならば、
来年こそ行きたいと思います。
*欽ちゃんの写真、頂いても宜しいでしょうか?貴重な写真で驚きましたm(__)m
Unknown
後藤さん、はじめまして。
いつもご覧くださりありがとうございます。あのエリアは魅力的な温泉が多く、目移りしてしまうので、良い温泉が近くにあっても、意外と行けなかったりしますよね。また八幡平へおいでの際は、是非行ってみてください。
写真の欽ちゃん、若いですよね。「欽どこ」が始まったころのものでしょうか。あの番組のスポンサーもたしか小西六ですし。画像、どうぞお使いください。
今後ともよろしくお願いします。
Unknown
後藤さん、はじめまして。
いつもご覧くださりありがとうございます。あのエリアは魅力的な温泉が多く、目移りしてしまうので、良い温泉が近くにあっても、意外と行けなかったりしますよね。また八幡平へおいでの際は、是非行ってみてください。
写真の欽ちゃん、若いですよね。「欽どこ」が始まったころのものでしょうか。あの番組のスポンサーもたしか小西六ですし。画像、どうぞお使いください。
今後ともよろしくお願いします。
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今後ともよろしくお願いします。
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いつもご覧くださりありがとうございます。あのエリアは魅力的な温泉が多く、目移りしてしまうので、良い温泉が近くにあっても、意外と行けなかったりしますよね。また八幡平へおいでの際は、是非行ってみてください。
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今後ともよろしくお願いします。