温泉を巡る旅に欠かせないのが、自分の舌と腹を満足させること。お風呂に浸かってほっこりさっぱりした後は、どうしても美味しいものが恋しくなります。当ブログは自分で訪れた日帰り温泉の紹介を主旨としていますが、その旅程で足を留めて舌鼓を打った美食の記録もここに残しておこうと思います。
まずはじめは山形県新庄のそば屋「いせき」。
山形県の最上地方は蕎麦どころで美味しい日本蕎麦を食べさせてくれる名店が多いのですが、その中でも今回紹介する「いせき」は私が新庄を訪れるたびにお世話になっているお店です。場所は最上公園(新庄城址)近く、新庄市民文化会館の前に位置しています。
店内は綺麗で明るいがゆえに開放感があり、BGMにジャズが流れていて地味にお洒落。天然木の大きな卓が据えられた席に座って板天そば(板そばと天ぷらのセット、1300円)を注文。3時の閉店間際に訪れたためか客は私一人。ジャズの向こう側からは厨房の音が伝わってきます。蕎麦を茹でるお湯からあがる湯気が厨房に満たされることによって、天ぷらを揚げる音、蕎麦を湯切りする音が反響して聞こえ、否が応にもこれから味わう蕎麦に対する期待が高まってきます。
さて目の前に提供された板そば。文字通りざるではなく浅い箱板の上に蕎麦が盛られているもので、蕎麦の放つ輝きと透明感からは視覚によっても味が伝わってくるようです。日本蕎麦を味わうに欠かせない要素である程よい歯ごたえ、つるっとした喉越し、そして噛んだ後に喉の奥から鼻へ抜ける薫り、いずれも佳。昆布と鰹の合わせ出汁と思われるつけ汁もそばに合っておりこれまた佳。さくさくの天ぷらは目にも鮮やかで無論味わっても美味。
明るく且つ落ち着いた雰囲気で美味しい蕎麦を手繰ることができる、新庄では貴重な名店だと思います。
JR山形新幹線・奥羽本線他・新庄駅 徒歩15分
山形県新庄市大手町2-28 地図
0233-22-2681
ホームページ
11:00~15:00
休業:第1・3・5日曜日及び他の週の火曜日
いせき (そば / 新庄)★★★★☆ 4.0
コメント