川湯温泉 仙人風呂

和歌山県

※平成25年度(2013年12月~2014年2月末期)の仙人風呂は終了しております。
今年度(2014年11月下旬か12月頃から・冬季のみ)の開催をお楽しみに。

 
和歌山県川湯温泉の冬の風物詩といえば、大塔川を堰き止めてつくられる期間限定の露天風呂「仙人風呂」が有名ですね。毎年11月下旬に開設されますが、昨年度(平成25年度)は川の水量がなかなか減らず、例年より一週間ほど遅れた12月初旬にようやくオープンとなりました。私は運良くオープン間もない時期に当地を訪れたことができたので、前回取り上げた湯の峰温泉「民宿くらや」を朝9時頃に出発して現地へ赴くと、穏やかな天気に恵まれた大塔川の川原の中程では、温泉の湯気が天高く立ち上っていました。


皆様既に御存知のことと思いますが、川湯温泉「仙人風呂」は川をシンプルに堰き止めて葦簀を立てただけの野趣あふれる混浴の露天風呂で、備品は何もありませんが、旅館「冨士屋」やペンションの並びに「仙人風呂」開設期間中に専用の更衣室が用意されますので、ここで入浴できるスタイルに着替えることができます。なお入浴に際して、下着のままの入浴はNGですが、すっぽんぽんは勿論のこと、タオル巻きや水着着用もOKですので、週末など混雑時には水着の持参をおすすめします。またこの更衣室で脱衣したとしても、そこからお風呂まで冬の川原を結構歩くことになりますから、サンダルや上から羽織るものを用意しておくと便利かと思います。

 
専用更衣室の前には階段がありますので、そこから砂利の川原へ下り、立看板の注意書きに目を通して寸志箱に気持ちを納めてから、露天風呂専用の仮設橋で対岸へ渡ります。


目隠しの葭簀には「仙人風呂」の看板が掛けられ、その存在を温泉地側にアピールしています。葦簀の裏側(お風呂側)にはおふろマットがたくさん用意されていました。川原は小石だらけでゴツゴツしていますから、腰を下ろしたい場合はこれをお尻に敷くのでしょう。私が訪問した時には、管理のお爺さんがマット一枚一枚に水をかけて汚れを落としていました。

 
これがかの有名な「仙人風呂」であります。夏になれば増水して川底に沈んでしまうこの露天風呂は、水嵩が減る冬季になると川原が出てきて露天風呂も現れ、温泉も溜まってくれるわけですね。川原にコンクリの枠があり、その内側で温泉が砂利の下から自然湧出しています。お風呂にせり出た木の株にはネームプレートが下がっていました。
運が良いことに、週末には大勢のお客さんで賑わうこの仙人風呂も、私が訪れた時には誰もおらず、20~30分近くこの豪快な露天風呂を独占することができました。

  
 参考までに、上画像2枚は2007年11月下旬、勤労感謝の日の連休に当地を訪れた際に撮った「仙人風呂」の様子です。結構な人出ですね。ほとんどの方は水着を着用しており、Tシャツを着ている方もいらっしゃいました。

 
お風呂の名前の仙人は千人という意味を込めたダブルミーニングなのでしょうか。さすがに1000人は無理でしょうけど、数百は余裕で入れそうな大きさがあり、年によって大きさは異なるんだそうです。管理のお爺さん曰く、いつもならもっと高い位置(水平位置)に湯船があり、湯船の大きさももっと広いのだが、今年は熱いお湯を確保するため深く掘らなければならなかった、でも深く掘りすぎると川面より低くなって川水が流れこんできてしまうので、その加減が非常に難しく、結果的にオープンが遅れてしまった、とのことでした。

川原を掘り下げられて出来た露天風呂のあちこちから温泉が自然湧出しており、所々で足元から泡が上がっていて、迂闊にそうした場所を裸足で歩くとあまりの熱さに飛び上がりそうになりました。広いお風呂は全体的には42℃かその上下2℃くらいの湯加減となっていますが、場所によって熱かったり冷たかったりしますので、自分で好みの湯加減の場所を見つけるのも、この露天風呂の楽しみでしょうね。時期によって温度の分布は異なるかと思いますが、私が入浴した時には木の株のネームプレートの真下や、下流側に沈んでいる大きな岩の付近の2箇所が特に熱く、熱いエリアでは44~45℃くらいの温度になっていました。

 
穏やかな陽気を青空に恵まれ、広大かつ豪快な露天風呂を独り占めできた喜びのあまり、ついつい自分撮りしてしまいました。なお私が浸かっている場所は42.1℃という絶妙の湯加減でした。お湯は無色透明でほぼ無味無臭、癖のない優しいフィーリングです。これだけ広い自然湧出の温泉にもかかわらず、温度ムラが少ないのは素晴らしいですね。毎年開設してくださる関係者の方々に心から感謝申し上げます。

熊野交通(川丈線(川湯・湯の峰温泉経由))・龍神バス(熊野本宮線)・奈良交通(八木新宮線)、いずれかの路線バスで「ふじや前」停留所下車
和歌山県田辺市本宮町川湯  地図
熊野本宮観光協会公式サイト内紹介ページ

例年の開設期間 11月下旬か12月上旬~2月末日
(詳しい日程は熊野本宮観光協会の公式サイトでご確認を)
6:30~22:00(22:00に)
寸志
開設中は仙人風呂より下流200メートルの川原に無料駐車場あり
石鹸・シャンプー類の使用不可

私の好み:★★★

コメント

タイトルとURLをコピーしました