温泉とシク教の町　マニカラン　その3（温泉公衆浴場）

（2025年3月訪問）
前回記事の続きです。
グルドワラを裏口から出て、先ほど来た道を戻る形で再び商店街を歩き、前々回記事で取り上げたヒンドゥ教の宗教施設が山側に建つの広場まで戻ります。広場に面して建つ上画像の建物には温泉公衆浴場があるので、入ってみることにしました。上画像をご覧になるとわかりますが、建物の前で白い湯気が濛々と上がっていますね。ここには・・・

激熱の温泉がフツフツと音を立てながら湧出しています。その温度はなんと83.9℃。
画像には写っていませんが、この源泉ではおばちゃんたちが食材を茹でていました。

触れたら一発で大やけどをするような高温の温泉が湧出している源泉なのでガッチリとした手摺が設けられており、そこには何やら注意書きが掲示されているのですが・・・あれれ？　この聖なる温泉で肉や卵その他あらゆる物を茹でることは厳しく禁止されている、と書かれていますね。おばちゃんたちはこの注意を知ってか知らずか、当たり前のような顔で次々に食材を激熱温泉へ投入していました。通りすがりの旅人である私は、この光景を見て見ぬふりして奥へと進みました。

こちらが男女別浴場の入口です。入浴料は不要。誰でも無料で利用可能というのが嬉しいところ。画像の左手が女湯、右手が男湯です。男女別とはいえ水着着用が必須ですので、日本と同じ感覚で脱衣しないようご注意を。出入口付近で靴を脱ぎ、裸足で中へ入ります。

浴室内は湯気が立ち込めており、視界不良のため画像も白くなってしまいました。すいません。室内には大きな湯船がひとつ設けられ、壁にはたくさんのフックが並んでいます。特に着替え用の小部屋などは無いので、浴槽の傍で着替えることになります。また洗い場として特定されたゾーンも無いため、これまた浴槽の縁でお湯を汲んで掛け湯しながら体を洗うことになります。日本の温泉に慣れているとかなり不便で使い勝手が悪いのですが、これこそ異文化というもの、仕方ありません。

ふんだんに掛け流されている温泉のお湯はほぼ無色透明無味無臭なのですが、湯船のお湯が異様に熱いんです。私の温度計で測ってみたら、なんと45.4℃もありました。道理で熱いはずですね。このお風呂に入る皆さんは悉く烏の行水だったのですが、私も湯船に浸かるのは1分が限界で、上がったら全身が真っ赤になり、汗が止まらなくなっていました。そして他の入浴客と同様、出入口付近で外気を浴びてクールダウンに努めたのでした。